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2006年9月28日 (木)

さよならから、はじまること

昼間ラヂオを聴いていたら、たまたまハナレグミの永積タカシさんが出ていて、スタジオライブで、色々歌っていました。流れてきた、サヨナラCOLOR。

"そこから旅立つことは とても力がいるよ"
”僕を忘れても いいけど自分はもう はなさないで”
”サヨナラから はじまることがたくさん あるんだよ”

とても大好きな歌。大好きな声。

そうして夕方に来たクライアントさん。2年半関わってきた方です。そして、今日が私の勤務する相談機関へは最後の来談。さっき聴いたばかりのサヨナラCOLORが頭をよぎりました。

”サヨナラから はじまることがたくさん あるんだよ”

これからも順風満帆ではないだろうけれど、これからの彼の人生にたくさんの幸せが訪れますように。今まで真面目すぎるほど真面目に、一生懸命生きてきた方だけに、「正直者はばかをみる」という世間の不条理を痛切に感じてきたケースでした。だから、頑張れ!よりも、「素敵な出会いとチャンスに恵まれますように」と祈る気持の方が大きいお見送り。

「しんみりしちゃいけないですね」

彼は、そう言ったので、私たちも笑顔でお見送り。

心理のお仕事は見送ることが仕事です。絶対なんてないから「これでもう大丈夫」なんて、どんな人でもありえない。最後はただ、去っていく背中に彼ら彼女らを信じ、幸運を願う事しか出来ない。これから起こることに寄り添うことはできないし、むしろ相談機関で相談していた事なんて彼ら彼女らは振り返りたくもないかもしれないけど、笑って見送った背中をいつまでも私は覚えていて、幸運を願っていようと思います。

”僕を忘れても いいけど自分はもう はなさないで”

見送ることが、最大の喜びの時であるこの仕事。今日はとても感慨深い日でした。

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コメント

>見送ることが、最大の喜びの時であるこの仕事

●組合員からの相談。何度も何度もリピートしてくる人。どうせ自分の願いなど聞き入れてくれないからと諦めて来なくなる人。
処遇や評価に対する不満を聞くことも、軽いメンタルヘルス対策だと思っています。ガスを抜いてやらないと。
何度言っても、どうしても最初の地点に帰ってきてしまう人。常に前を向いてくれていれば良いですが、環境の変化になかなかついていけない。
結局、動機付けした人でも、見送ることが出来ず、また戻ってくるか、逆恨みされるか。「人間の性・業」を見るにつけ、嫌になることも多い仕事です。

「認知療法」にはとても興味がありますが、本当に心の癖を知ることで、そこに立ち返らない自分へと変化することができるのか。疑問を感じることもあります。

投稿: TOM | 2006年9月29日 (金) 12時33分

>「認知療法」にはとても興味がありますが、本当に心の癖を知ることで、そこに立ち返らない自分へと変化することができるのか。疑問を感じることもあります。

認知療法,というのはそれだけピュアにやると,実は結構トリッキーな前提を持っているのです。「自分を変えようと思っている」という本人の動機付けがこの療法の前提にあります。周囲が変わってくれることを期待している状態では,認知療法には入れないのですね。
私も認知療法を用いて援助をすることがありますが,よっぽど「自分を変えたいので認知療法をやって下さい!」というニーズで来ているので無い限り,いきなりはできないことが多いです。
まずは不満をしっかり聴く,要求の裏にある本人のつらさ(一見強気な要求をする方でも,実は劣等感の裏返しだったりするものです)に付き合い,それこそガスが大分抜かれて,「そんなこと言ってても仕方ないから,自分で何かやってみますか」と思える所まで持ってくるのが,実は非常に大変だと思います。
さらに,効果を持続させていくためには,代替になるものも必要で,最初の不満が全て解消されたワケではないけれど,自分も結構なんとかやれるじゃない,というような手応えや自信を感じられることが必要だと思います。
(認知療法には「行動する」→「出来ることを確認する」というステップも最後には含まれているんです)
もちろん,並行して環境に出来るだけ働きかけることもしたりはしますが。

そう考えると,TOMさんの場所はまさに「会社側に何とか変わって欲しい」と願いに来る場所であるように思うので,本当に大変なことと思います。実際には変えられないことが多いですよね。お疲れさまです。

・・・なんて,私もうまくいくことばかりではなくて,本質的な問題に何ら手をつけられず(やはり人間の性・業は深いです・・・),不安しかないまま見送らざるを得なかったり,援助半ばで中断してしまうケースも沢山あるんです・・・。だから笑って見送れた時は喜びが大きいのです。

投稿: あき | 2006年9月29日 (金) 13時56分

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