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2006年9月 3日 (日)

帰れぬ故郷の歌

”おいんげぇときちゃーれ
 おいんげぇときちゃーれ
 うんがすきだしかい
 みせたいだじぇー”

昨日なにげなくネットサーフィンしていたら出会った歌です。石野田奈津代ちゃん率いるkiccaの歌"おいんげぇときちゃーれ"。彼女は伊豆七島の神津島出身。この歌はその神津の言葉でかかれたものです。ここの言葉を知らない人が聴いたら(見たら)呪文のような意味の分かんなさですよね(笑)。

”うちにおいでよ
 うちにおいでよ
 きみが好きだから
 見せたいんだ”

そんな意味の歌です。この標準語訳は私がつけてみました。
「?」って?
生粋のたまっこ(埼玉っ子)か東京人だと思われていることも多い私ですが、10歳まで彼女と同じ神津島で育ったのです。自分の原型ができる、そんな大切な時間を私はここで過ごしたわけです。

色んなことがあって20年ほど前に島を出て、あれからもっと、本当にうんざりするほど色んなことがあって、島への想いなんて微塵もないと思っていました。2年に一度ペースで、今でもお盆には島の祖父母の家に帰省しますが、しがらみに巻かれにいくようなもので、いつも嫌々帰るような状況で。「帰りたくない」が、本当のところ。

でも、この歌を聴いた時になんだか涙が止まらなかった。

そんな自分に自分でびっくり。

そして、色んな今まであったこと、今も残っている問題、そんなの全部すっとばして、心の底から「帰りたい」と思った。

そんな自分にもっとびっくり。

「帰りたくない」じゃなくて、多分私は「帰れない」んだ。
もちろん、今こっちで仕事も順調にさせてもらって、好きなことさせてもらってる。だからそれで十分。幸せすぎる程幸せ。
でも、時々故郷に帰りたくなることって田舎がある人だったらあるんじゃないでしょうか。現実には色んなことがあるけど、そんなの抜きにして、原風景として、多分その風景とか風とか、潮の匂いとか、波の音とか、夕日の色とか、光とか、空気とか、そんなものがただただ恋しくなる時が。

でも、埼玉の実家も含めて、私にはもう安心して帰れる場所は無い。そんなの覚悟して、諦めたと思っていたけど。

神津の言葉は結構威勢がよくて、荒っぽい響きがするんですが、彼女の歌声はとても優しい響きで、自分の心の中にすっと入ってきました。そうして、ただ帰りたい、と素直に思った。歌ってすごいですね。

まぁ、「ふるさとは遠くにありて思うもの」ですから。仕方ないですね。

この歌、オンラインで試聴が可能です。宜しければ、みなさん聴いてみて下さい!
なんか、あんな狭い同郷の年近い子が歌ってる姿は応援したいものですよね。存在はもう7年くらい前から知っていましたが、実は今回初めて歌を実際に聴いたのです。真っ直ぐに歌う子ですね。頑張れ!





Tokyo Straw2


Music

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コメント

久しぶりに覗きにきたよー。視聴してみたの、いい歌だね!最近日本がものすごく恋しくなる瞬間があるんだ。音楽で誘発されるものって結構根が深いよね~。

投稿: えり | 2006年9月 4日 (月) 11時09分

>えりちゃん
コメントありがとうー。
そっかー。日本が恋しくなる、まだあと1年以上帰れないんだと思うけど、頑張って。
音楽って、言葉と違った入り方をしてくるよね。言葉でも、歌になって音にのってくると全然違うし。不思議だよね。届くところがなんか違う感じ。ちょうど今日ピアノの先生と音楽療法の話もしてたんだけど、なんか頭とは違うモードで入ってくるのって面白いなぁーって思ったんだー。

投稿: あき | 2006年9月 4日 (月) 22時46分

なんか意味深な歌ですね。

私の好きな奄美大島の歌も、
こんな歌詞の歌、多いですよ。


メールしました。
長い&かなり失礼かも、な内容かも。(^^)

投稿: きゅう | 2006年9月 5日 (火) 19時45分

>きゅうさん

コメントありがとうございます。
この歌,私は結構ストレートな歌と思いました。
東京で忙しくて余裕の無い大好きな人に,故郷の島を見せたい,そんなストレートさが,逆にすっと自分の入ってきたのかも,なんて思っています。
でも,言葉だけだと多分,うまく入ってこなかったから「歌」ってすごいなー,と思ったのです。頭じゃなくて,感情や身体に直接働きかける感じが芸術はすごいですよね。

奄美は歴史が厳しい分,民謡にも色々背景がありますよね。語り継いできた想いがあるというか。

投稿: あき | 2006年9月 6日 (水) 11時17分

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