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2006年4月30日 (日)

N響友の会/モーツァルト 「ジュピター」

昨日はN響友の会の日でした。
あまり良さの分からないで来たモーツァルトでしたが、昨日は良かったです!!

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2006年4月28日 (金)

写真に関する記事index

だんだん,写真を大量に掲載した記事が増えてきて観にくくなってきたので,整理することにしました。地域とかネタごとに。それに,以前からやっているサイトにUPしてあるものも一緒にインデックスにしちゃいました。

よろしかったら色々観てみて下さい。

旅写真の括弧内の日付は旅をした時の日付です。

*編集長と行く取材旅行シリーズ*

39時間広島強行取材旅行(2003年8月)

沖縄小浜島・結願祭(2003年9月)

沖縄竹富島(2003年9月)

新春・奥三河花祭り(2006年1月)

前橋人形浄瑠璃(2006年4月)

2004年と2005年の取材も今後アップ予定です。がんばります。

*あき個人旅行*

大阪-夜と昼-(2004年9月)

北海道(2005年9月)

イギリス(2005年11月)

*旅以外の写真*

花の写真

花の写真2/大慶寺でぼたん鑑賞

雨の窓際

*写真展の感想やエッセイなど写真に関する日記(写真掲載なし)*

旅する目

GWはヒルズで写真☆☆

ヴィム&ドナータ・ヴェンダース写真展「尾道への旅」

旅する病

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ルパン三世 シークレットナイト

土曜の夜はオールナイト!!

やばいですね。来月、池袋新文芸坐にて2週続けて、「ルパン三世 シークレットナイト」がありますよ!観たい!!

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2006年4月26日 (水)

ナ行の映画

「21g」

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「イザベル・アジャーニの惑い」

本日は、仕事から帰って来てから自宅でDVD鑑賞。
かなり疲れていたので頭を使わないのが良いな、と思って恋愛ものの映画を観ることにしました。
恋愛ものの映画って頭使わなくて、共感することで自分の感情が出せてラクになるな、と私は思っているので。

観たのは「イザベル・アジャーニの惑い」
正直、ストーリーがベタすぎて共感できずかなりひいてみました。
立場のある子どももいる女性を年下の男性が情熱的に口説いて、女性の方が立場を捨てた時にすでに男性の方は冷めていて、女性の方が追いかけるのが疎ましくなる。
なんとも年下の男性と年上の女性の恋愛としては典型的な感じ。
ただ、見どころはある映画です。
まず、女優。イザベル・アジャーニ、美しいです。そしてうまい。
気高いところは気高く、哀れなところは哀れに、卑しいところは卑しく。
このベタなストーリーを最後まで観たのはひとえに女優の素晴らしさです。
次に、相手の男性。典型的なパターンでありつつ、男性の方がつかみ所がなく結局女性の元を去っていかないのですね。そして、彼女が死ぬまで苦しめ続ける。
このつかみ所のなさはベタなストーリーの中で唯一疑問を持って観られるところ。
男優さんははっきり言って善し悪しは分からないのですが、この役所にはきっとはまっているのだと思います。
あとは、映像。美しいのでインテリアのように古典を楽しめます。
ストーリーとしては私はラストシーン。
ラストに語られる彼女の想いと、物語の始まり「出会い」のシーンがリンクして作品を完成されたものにしています。

余談ですが、フェミニストの人が観たらきっと当時の女性のおかれていた地位の低さや社会的な弱さが印象的な映画ではないかとも思います。彼女がここまで哀れなのは、女性がこの時代男性の付属品と言うか飾り物のように生きていくしか生き方がなかったからでもありそうだから。
なんて、私はちっとも女性問題なんて興味がないんですけどね。私が好き勝手にやってるんで(笑)

*昨年8月に観て書いた日記の再録です。余談ですが,原題"Adolphe"が「イザベル・アジャーニの惑い」という邦題になっちゃったのは,主演のイザベル・アジャーニと相手役青年のロマンスのためなんでしょうが,どうも商売っけ感じちゃって,いまいちな邦題ですよね。まぁ,これがタイトルになっちゃうあたりはさすが大女優,「さすがイザベル・アジャーニ」というところなんでしょうけれど。

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2006年4月24日 (月)

21g

『アモーレス・ペロス』が絶賛されたメキシコのアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトウ監督作品です。
人は死ぬと21g軽くなる、というのがこのタイトルの由来。
つまり21gramsは人の命の重さのことなんですね。
21gの重みと、その21gの重みが紡いでいくものが、それぞれの生を通してリアルが描写されています。
それは絶望でもあり些かの希望でもあったのですが。

映画はモザイク画のように21gの重さを浮かび上がらせます。
3人の登場人物のそれぞれの生が並行して、そして最後には交差するのですが、その生のありようと21gを取り巻いて進んでいくストーリーが錯綜しながら描き出されます。
少しずつ結末を見せながら(そのことに気づくのに観衆は時間がかかるのですが)ストーリーは展開していきます。
ストーリーは最後まで読めず、しかしその過程で痛いほど一人一人の心理に迫り、最後まで引き込まれながら観られる映画です。
最近観た映画の中でも相当お薦め!
観るべし。

*以前の日記に昨年8月に書いた記事の再録です。

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2006年4月23日 (日)

石神井公園

練馬区民になって3年以上たちますが、今日始めて石神井公園に行きました。ワニが居るとか、そんな話題で昔有名になった、練馬区内の大きな公園です。

照姫祭りなるお祭りを皆さんで見る予定だったのですが、メインイベントは中止でした。残念・・・。

それでも、この公園が周辺住民の憩いの場であることは分かりました。住むには良い所。天気は悪かったけど、数年ぶりにボートに乗ったり、のんびりと楽しい1日でした。たまにはワイワイちょっと多い人数でお出かけするのも楽しいものですね。

写真は、ボートにのる少年たちと、彼らを橋の上で迎え打つ(?)少年たち。なんだかのんびりした光景でした。

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Austin Peralta / "Maiden Voyage"

さてさて。あれから(『東京大学のアルバート・アイラー』読んで以来。4/5のブログをご参照ください)ジャズ。あれこれ聴いています。父にもCD15枚くらい貰って聴いてみたり、まずはスタンダードからかなと思って、スタンダードナンバーを色々聴き比べてみたり。

で。あれこれ良いのもあったり、「この人は好き」なんていうのもちょっとずつ出てきました。その中で、特に注目なのが、これ。Austin Peraltaの"Maiden Voyage(処女航海)"。2月に出たばかりのアルバムです。彼のデビュー作。

聴いているCDの中で、もっと気に入ったものもあったんですが、色んな意味で注目だわー、と思ったのがこれです。

今までもジャズのCDで新しく出たアルバムとかって、ツタヤで借りたりとかしてたんですよね。でも、イマイチ「うーーん??」というのが多くて、まぁ、普通にいいけどハマるほどではなかったんですよ。私の当たりが悪かったのかもしれませんが。その辺が、「なんか私の思ってたジャズと違うかも??」みたいな、感じのあったところでもあったんですが。それで、最近ジャズにハマって聴き始めて、なんか50年代とか60年代とかのが面白いなぁ、なんて思ったりしていたんですよ。「昔、お家で父が聴いていて、私の中に原イメージとしてあるジャズはこの辺かな?」みたいな。単に馴染みの問題なのかもしれないけど。

今回、父にもらったCDはDave Brubeckとか、Herbie Hancockとか、MJQとか、父の愛するHarbie Mannなんかなんですが、その中に混じってAustin PeraltaのCDがあって。「これだけ新しいのだねぇ」と思いつつ聴いたら、「おぉ!かっこいい!!」みたいな。「新しいのでもすごいかっこいいのがある!」って(笑)。しかも15歳かよ!!これから楽しみなミュージシャンを見つけちゃったね、という所です。オバサマ受けしそうな貴公子のような外見はまぁおいといて(笑)。なんか、次のCD出たり、来日を楽しみにできるミュージシャンが居る、っていいじゃないですか。そんな訳で、素敵な”処女航海”を果たした彼の今後の動向に注目ですね。

久々です。こんなに音楽に積極的になったの。ここ数年、ほとんど習慣とか惰性とかで音楽を聴いていたかもな、と改めて思っています。なんとなく借りてきたCDとか、BBCラジオの音楽チャンネルなんとなくかけてたりとか。それはそれで、まぁ悪くないんですけど。久々に、「あれも、これも聴いてみたい!」みたいな欲求が出てきています。楽しみですー。

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処女航海(紙ジャケット仕様)
Music 処女航海(紙ジャケット仕様)

アーティスト:オースティン・ペラルタ

販売元:Village Records

発売日:2006/02/22

Amazon.co.jpで詳細を確認する

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2006年4月21日 (金)

分岐点と失敗

仕事が一区切りついた昼休み,大きな木の立ち並ぶ銀杏並木を歩いた。晴れ間の覗く背の高い緑の銀杏の葉の間から,アスファルトに爽やかな光が落ちる。早足で歩く私の頬に,温かい風が微かに当たる。ふと,足が止まる。

-あれから,3度目の春がきている。

もう一度あの春に戻れるとして,私は別の道を選べるだろうか。

否。それが失敗に終わると分かっていても,それでもきっと同じ選択をするだろうと思う。それは選択に見えて,その実,あの時は他にしようがなかったのだ。私という人間はそういう人間だったのだから。

_________________________

失敗への不安が大きく,失敗するのが怖くてたまらない人は沢山居ます。もちろん,誰の心にも失敗への不安は多かれ少なかれあるでしょう。

一般には「失敗を怖れていては何もできないぞ」とか,「失敗のない人生なんてないんだ」とか,言ったりします。それはまったくその通りです。「失敗して強くなる」。それもその通りです。

もう一度あの二つに分かれた道へ戻れるとして。

別の道を選択できるでしょうか?そういう場合もあるでしょう。すっきりと選べることもある。でも,そうでないこともあると思います。人間はそれほど合理的にできておらず,本当は誤りかもしれない,失敗につながるかもしれない,そう思いながらそれでもなお一縷の望みにかけて選んだ,あるいは選ばずにはいられない,ということもあると思います。

「失敗して強くなる」。それは,単に失敗して立ち直ることで心の体力がアップする,ということだけではないと思います。失敗の中に自分と出会う時,次に向けて人は強くなるスタートラインに立てるのだと,そんな気がしています。

なんて。今日は映画が観ることも,小説を読むこともできなさそうなので,今日の昼休みにふと思ったことを,久々にエッセイ風(?)に綴ってみました。

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2006年4月20日 (木)

GWはヒルズで写真☆☆

もうすぐGWですね!私なんかお正月休みが終わった瞬間、次はGWだぁ、って待ってましたよ(笑)

そんなGW、東京で芸術三昧といきたい方に。

「GWの写真展はヒルズが熱いですよ!」

まず元祖ヒルズ(笑)にて、森山大道の写真展が明日からスタートです。

>> Daido Moriyama × Naoki Takizawa × Stiletto  ”Contact Sheet”

仏誌「Stilett」メンズスペシャル号(アートディレクション:滝沢直己)のために撮り下ろされた写真作品(オリジナルプリント/コンタクトシート)を展示。
会期:2006年4月21日(金)~5月31日(水) 11:00-21:00
会場:ISSEY MIYAKE BY NAOKI TAKIZAWA 六本木ヒルズ
住所:港区六本木6-12-4 六本木ヒルズけやき坂通り

次に、新しくて私などはまだ足すら踏み入れていないヒルズ(笑)。

>>ヴィム&ドナータ・ヴェンダース写真展 「JOURNEY TO ONOMICHI  尾道への旅」

会期:2006年4月29日(土)~5月7日(日) 11:00-21:00 (最終日は17:00閉場)
会場:表参道ヒルズ地下3階O(オー)
住所:渋谷区神宮前4-12-10
Web Site: http://wenders.jp/

この尾道への旅の様子は、現在発売中の雑誌”coyote”No.11にて"photo story:西へ一週間、ヴェンダースとの旅"と題する記事で読むことができます。

ヴィム・ヴェンダースといえば映画監督として高名ですよね。GW来日します。そんなわけで他にもイベントもありますよ!
5月1日 ヴィム・ヴェンダース作品上映会・公開講演会 @立教大学
  Web Site: http://www.rikkyo.ne.jp/grp/bun/100/20060501.html

5月2日 「ヴィム・ヴェンダース特集」 @池袋・新文芸坐 (オールナイト上映)
 なんとヴィム・ヴェンダース監督ご本人がご来館。
 パリ、テキサス/ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ/ランド・オブ・プレンティの3作品上映

いやー。東京は時々ゴミゴミしていて、人が多くて、忙しくて、ストレスたまって逃げ出したくなるけど、余裕さえあれば芸術三昧できて素敵な街ですねー。
あきは他にもGWはジャズやらクラシックやらあれこれ芸術三昧になる予定です☆☆

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2006年4月19日 (水)

お知らせとお詫び

本日の午前中,ブログ記事の整理作業をいたしました。

というのも,最近映画に関する記事が増えていて,煩雑になってきたので映画を行ごとに検索できるよう,カテゴリを整理しました。同時に,元々5年前ほど前よりWebSiteを開設しておりましたが,そちらにも以前に書いた映画に関する文章もありましたので,一本化すべく,以前の文章も本ブログに再録しました。正直,5年も前のものになると,今見ると少々恥ずかしい文章もありますが,当時観たままの勢いを残そうと,ほぼそのまま再録しました。

作業中の間にアクセスして下さった方には,お見苦しい点があったかと思いますが,こうしたわけですので何卒ご容赦下さい。

今後も,“Happy Lifeのススメ”を,どうぞよろしくお願いします。

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「love actually」

"『フォー・ウェディング』『ノッティングヒルの恋人』『ブリジット・ジョーンズの日記』。ハリウッド映画とはひと味違うウィットに富むスタイルで、共感を呼ぶ愛の名作を送り続けてきたイギリスのスタジオ、ワーキング・タイトル。その中心的な存在である脚本家のリチャード・カーティスが、自ら初メガフォンをとり、すべての人の心を優しく包み込む〈至福の愛のドラマ〉を完成させた。 本作『ラブ・アクチュアリー』は、私たちのすぐ身近にあるたくさんの愛のカタチを、アンサンブル形式のドラマに仕立てあげた作品。私たちが日常的に経験する悲喜こもごもの出来事を等身大のまなざしでスケッチしながら、人を愛することの喜びと、愛によって輝く人生の素晴らしさを、心にしみるタッチで描いた珠玉の感動作だ。"

などというキャッチのついた"love actually"。正直、試写状届いたときは応募したことすら忘れてて、次の日集中講義だし、レジュメできてないし、だいたいにして映画は「つまんなそう」だし。ノッティングヒルの恋人ってさあぁ・・みたいな。でも、まぁ妹もいくっていうし(しかも妹も期待はしていないっていう・・・)、無料だし観に行くかぁ?みたいな感じでまったく期待せずに観に行った映画です。あえていうなら、ここにローワン・アトキンソンはどう絡むんだ?くらいの興味で。

がっ!面白かったのよ。これが。かなり。登場人物の顔と設定を覚えるのに若干時間がかかった以外はテンポはいいし、構成がしっかりしてて見やすい。内容はすごくいろんな"LOVE"がつまった映画でした。家族、友情、もちろん恋愛。ヒューマンでハートフルな作品。最近観たヨーロッパの映画の中ではかなりの秀作です。ヒュー・グラントが英国首相役なんだけど、全然普通の人間として描かれてたり、身近でちっちゃな話を全編にちりばめたお話です。

それと、楽しんで観られたのは小技が利いてるあたりがポイントでは。この辺の小技のきかせかたはイギリスならではなんでしょうね。もちろんローワン・アトキンソンの絡みもよかったですよ。たった2シーンしか出てこなかったけど。ありえない話もいっぱいあるんだけど、その小技のせいで違和感なく観られるっていう。音楽も良かったですね。

全体として、すごくうまくできていて安心して観られて、楽しめて、すこし心があったまるような作品でした。お金を出して観ても絶対お得な映画。

ラブ・アクチュアリー

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「息子の部屋」

 成功した裕福な精神分析医ジョバンニは、ある日、事故で息子を失う。残された彼は、妻、娘とともに、悲しみと後悔 にさいなまれながら、空虚さの中で生きていかなければならない。  そんなある日、息子に、夏休みのキャンプで知り合ったガールフレンドがいたことがわかる。  子供だとばかり思っていた息子が、家族の知らないところで、恋をしていたのだ。  訪ねてきたガールフレンドと悲しみを分かち合ううちに、悲劇に耐えかねてばらばらになりかけていた家族に変化が起 こる。  彼女が持っていた写真には、自分の部屋で、ひとりくつろぐ息子が写 っていた。  自分たちの知らなかった彼の人生の一部を目にすることで、家族のそれぞれが決して受け入れられないと思っていた彼 の死と、少しずつ折り合いをつけてゆく。

 カンヌのパルムド-ル、ってことで、けっこう話題にもなった映画でしょう。キャッチコピーは「生きている時は、開けてはいけないドアでした」とのこと。でも、それってちょっと違うと思うの。死んでしまったから、残された家族が開けなければならない扉だったんじゃないか?4人で成り立っていた幸せな家族から1人が消えることでバラバラになっていこうとする中で、家族が再生するために、すがるような思いで目の前に飛び込んできた小さな扉を開けたんじゃないか、と。そして、一緒に扉を開けることで新しい家族ってものを作っていくことができたんじゃないか?それほどに1人の人間の重みがあるのが家族なんじゃないか?と。そう感じました。

余談ですが、ジョバンニさん、変な分析医だなー。

息子の部屋 DVD 息子の部屋

販売元:アミューズソフトエンタテインメント
発売日:2003/12/05
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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「みなさん、さようなら」

「パパの涙を見たことがありますか?パパの至福のときを知っていますか? 「贅沢な病院は主義に反する」と、廊下にまでベッドがひしめく公立病院に入院した主人公のレミ。 大学で歴史学を教えていた彼は、息子のセバスチャンを「1冊の本さえ読まない最低の人間」とののしる破天荒な享楽的社会主義者だ。 そんなレミと同じ道を歩むまいとロンドンで証券ディーラーになったセバスチャンは、父が重病との知らせを聞いてしぶしぶ帰国。レミ の死が近いことを知り、「友人を呼んで楽しい病室にして」という母ルイーズの願いを聞き入れ、世界中に散らばったレミの変わり者の 友人たちを集める。病院のワン・フロアを借り切るために院長と組合を買収し、はたまたアメリカ仕込みのヘロイン治療をレミに施すた めヤク中の娘を雇いと、パーフェクトな行動力を発揮するセバスチャン。レミは、相変わらずの毒舌を吐き続けながらも、自分に残され た最期の日々を楽しもうとする。病室で開かれる大宴会で、あるいは星空の下で焚き火を囲みながら、互いにたいしたことのないバカな 人生だったと笑いあうレミと家族と友人たち。そこに、太平洋を航海中のレミの娘からビデオ・メールが送られてくる……。」

良い映画でしたね。前宣伝ほどではないと正直思ったんですが。でも、一見の価値有り。そんな映画です。

生きること。人との関係性の中で幸せに生きることを笑顔で感じさせる映画です。道楽者の父の死に際し、家族や彼に関わった人々までも人生を見つめ直し、生きることに直面する。生きること、幸せに生きること、人と共に生きること、そのすばらしさを笑顔で感じられることが好評の理由ではないでしょうか?一人一人のキャラクターのいきているよくできた映画です。

みなさん、さようなら DVD みなさん、さようなら

販売元:アミューズソフトエンタテインメント
発売日:2004/10/22
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「マレーナ」

 舞台はニ次大戦下のイタリア、シチリア島。12歳の少年トレーナは27歳の女性マレーナを一目見て恋におちます。マレーナは結婚したばかりで夫が戦地へと赴き、海辺の家で一人で暮していました。その美しさ故に、町中から言われなき噂をされながら。マレーナは夫の戦死をきっかけに、身を落し、いつしか町の噂に違わぬ 身に落ちていくのですが、マレーナを愛するトレーナだけが彼女をただ見つめ、真実を知っていたのです。

 途中、途中私的には「う~む」という表現方法もあったのですが、全体として美しく切ない物語でした。きっと彼女を愛し、見つめ、彼女の人生の変遷を受け止めていくことでトレーナは大人になっていったんだろうな、と。その幼さ故に一言も伝えられず相手に存在を知られることもないままに。そして少年が大人になった時にもなお、ただ一人いつまでも心に残り生涯忘れえぬ 存在としてマレーナの姿があったわけです。きっとマレーナがどれほど美しくとも、出会ったのが大人になってからではダメだったんだと思います。12歳の純粋な少年のときに出会った美しさだったからこそ、唯一の人にマレーナはなったのでしょう。その少年の純粋さと、マレーナの美しさも含めた運命と、それが印象深い映画でした。町中の好気と中傷と嫉妬にさらされながらリンとして歩くマレーナの美しさ、現実の中で生きるためにしかたなく娼婦をしなければならなかった彼女の悲しさ(その美しさが呼ぶ町の人たちからの見られ方のために娼婦しかできなかたんでしょうね)、それを見つめる少年の瞳。

 それと、モニカ・ベルッチの美しさの際立つ映画でしたね。この奇跡のような美しさなしにこの映画は成り立たないわけで。彼女に出会ってトルナトーレ監督が原作を映画化しようと決意した、というのも納得。 さすが「イタリアの宝石」(って呼ばれてるのってモニカ・ベルッチでしたよねぇ?)です。

マレーナ DVD マレーナ

販売元:日活
発売日:2001/12/21
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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「マグダレンの祈り」

「 マグダレン修道院──1996年までアイルランドに実在し、延べ3万人の少女たちが収容された。キリストによって改心した娼婦マグダラのマリアにちなんで名付けられたその修道院は、性的に“墜落した”女性たちを神の名の下に矯正する施設として作られた。」

監督・脚本はケン・ローチ監督「マイ・ネーム・イズ・ジョー」で主演をつとめたことでも有名なピーター・ミュラン。久々に、ガツンと来る映画を観ましたね。お奨めの1本です。

舞台は1964年、アイルランド。レイプされてコミュニティの居られなくなった少女、孤児院でちょっと生意気だった少女、未婚の母になってしまった少女。それぞれに、「堕落した」と言うにはあまりに罪のない少女たちが修道院へ送られます。そして「堕落した」というレッテルの元に行われる矯正。ある社会の価値基準の中に収まらない人たちが受けるいわれなき偏見。そしてその価値基準が「大義名分」となったときに社会が行い、黙認され、時に奨励される迫害、虐待。

映画の見所はその中で紡がれる一人一人の人物ではないかと思います。先に挙げた3人の主人公たちからは、真っ直ぐな目をして生きていく人間の強さを感じます。生きる力強さ。迫害のしたにあっても生きていける強さ。しかし、その3人が修道院で出会った人物として2人の人物が登場します。一人は、ウーナ。修道院を脱走するも父親に見捨てられ再び修道院に連れ戻される少女。彼女は、シスターになることで現実から逃避。そのシスターになるという神に身を捧げるはずの行為は、むしろ人としての弱さ・堕落・敗北・狡猾さを感じさせます。そしてもう一人はクリスピーナ。迫害の象徴のように彼女は、シスターや司祭の慰み者とされる彼女。おそらく知的にハンディキャップがあるだろう彼女は繰り返される虐待の果てにした反抗を理由に精神病院に強制装置され、最後には拒食症で亡くなります。そんな修道院の中で主人公3人のまっすぐな生き様に強さを感じ、しばらく口のきけないほどの圧倒的な感覚が見終わった後に残りました。

マグダレンの祈り DVD マグダレンの祈り

販売元:アミューズソフトエンタテインメント
発売日:2004/04/23
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「星になった少年」

 「日本初のゾウ使いの少年・哲夢と子象ランディ、そして家族の物語。実話から生まれた感動の大作」

 好き嫌いは分かれるかもしれませんね。淡々としてるからイマイチ・・・という感じの方も居るかもしれませんが。私は好きです。

ストーリーものの映画と思ってみるより、とても綺麗に撮られたドキュメンタリーという感じで見ると良いかもしれません。カメラワークもドキュメンタリータッチになっている部分もありましたし。

淡々としているけど、一つ一つのシーンは印象的で丁寧に撮られている印象です。私は特に哲夢くんが始めてゾウ使いの学校に行った時のゾウの群れとすれちがうシーン、それにラストシーンが良いですね。

想いと命が美しく繋がれていく作品でした。観終わって心が温かくなっている作品だと思います。

星になった少年 スタンダード・エディション DVD 星になった少年 スタンダード・エディション

販売元:東宝
発売日:2006/01/27
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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「フルモンティ」

鉄鉱の工場で働いていた主人公は工場がつぶれて失業中。妻とも離婚し、息子の養育費が払えないため親権もとられてしまいそう。そんな中で同じく失業中の男たちで「男性ストリップ」をやって一山当てようと画策するのですが・・・。

要所要所に失業中・離婚・親権・夫婦仲などちょっと切なくなることを織りまぜつつ、でも元気で笑える、っていう。だから人生って楽しい、みたいな力強さを感じましたね。

映画に現実離れしたエンターテイメント性を求める人も、何か大きなテーマを求める人もいるんだと思うんですが、私はどちらでもないのもありだ、って思います。こういう、ちょっと変わったことしてんだけど、「ありのまま」っていうか「素直」っていうか、「生きてる、ただそれだけでいいんじゃない?」って。バカで、笑えて、でも元気に生きてる、そんなのって本当に素晴らしい。

フル・モンティ DVD フル・モンティ

販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売日:2006/02/10
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フライ、ダディ、フライ

 「絵に描いたような円満な家庭で幸せな生活を送っている鈴木一。そんな鈴木の生活が、ある日、あまりにも突然にガタガタと崩れ去った。愛娘が殴られて入院したのだ。病院に向かった鈴木に、加害者の高校生・石原と教頭は威圧的な態度を見せる。おまけにボクシング高校チャンプの石原にいなされてしまった鈴木に、娘は心を閉ざす。鈴木は刃物を隠し持って石原の高校に向かった……つもりが、そこは別の高校だった。在日高校生スンシンにノされるが、事情を知ったおちこぼれグループが、“石原と戦うベシ”と鈴木に協力を申し出る。スンシンの下、家族の絆を再生しようと、次の日から鈴木は会社を休んで猛特訓を始めた」

原作者の金城一紀氏が好きなのと、岡田君が好きだから観に行った作品です、

 面白かったですよ。青春映画なんでしょうけど、本当に若い人の青春映画なわけではなく、どこかもう少し年をとった人が描く青春映画。オジサンが主役の一人、というだけでなく随所に味があってその辺りは渋さを感じましたね。主人公のおじさんが灰とダイヤモンドの台詞を唱えているところとか。

ストーリーの中心はオジサンが特訓して娘の仇をうつってところなんですが、オジサンの頑張りで家族が再生していったり、スンシンの心が開いていったり、疲れた他のオジサンたちが元気になっていたり。いくつかの要素がテンポよく絡み合って進んでいく、ストーリの展開なんかが楽しんでみられつつ、話を面白くしてるあたりなのではないでしょうか?それに随所に小技が利いているから笑ってみられるし。その辺かなぁ。お薦めの映画ですね。

フライ,ダディ,フライ DVD フライ,ダディ,フライ

販売元:東映
発売日:2005/12/09
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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「ピアニスト」

 物語はウィーン。エリカは幼い頃からピアニストになるために母に厳しく教育を受け、恋人をつくること も一度も許されなかった。しかし、母の夢だったコンサートピアニストになれず、現在は名門ウィーン国立 音楽院のピアノ科の教授になったことで、自分を責めていた。母はエリカが中年となった今も、彼女を監視 し二人で暮らしていた。そんな彼女の前に、才能ある生徒ワルターが、小さなコンサートでピアノを弾き、 彼女に恋をする。若いワルターは強引に彼女に愛を求め、いつしか彼女もワルターの姿を追いかけていた。 そして、彼女はワルターに誰にも語ったことのない秘密をうち明けることを決意する…。

 一言でいうなら切ない映画。前に進むことも後に戻ることもできない、愛することも愛されることもできない、そして、殺すことも自ら死ぬ こともできない。ただ、美しい曲にのせて届く悲しさに胸がつまる思いでした。映像はフランス映画らしく美しく、ピアノの音はとてもいい音でした。久々にクラシック聴きたくなったね。

ピアニスト DVD ピアニスト

販売元:アミューズソフトエンタテインメント
発売日:2002/10/11
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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「HANA-BI」

好きだなー。ストーリーなんかはかなり知られているので他にまかせて、AKIの感じたことを。

 AKIが感じたのは「暴力」というものが時には、殴っているほうこそ痛々しさを感じるものだ、ってこと。不器用な、言葉で表現できない無骨な男の一つの表現の手段が偶々「暴力」という形になるのかな、と。主人公は妻や同僚に対して無口な形で愛情を表現するのだけれど、それを口にだせずに、また口に出さない形で行動で表現するために、時にはそれ以外の人間にとっての「暴力」や「犯罪」という形で表れているのでしょう。それでも、夫妻の姿はかわいらしく微笑ましいし、「愛情」の形は本当に様々であって、生き方も様々なんだな。

 曇ったような、褪せたような色彩が多い中、ただ海だけがキレイで青くて。それが非常に印象深い作品でした

HANA-BI DVD HANA-BI

販売元:バンダイビジュアル
発売日:1998/12/18
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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「バタフライ・キス」

なんだろう、ストーリーってない感じがするんだけど。雑誌とかにはミステリーっぽく紹介されてたりもしたようね気がするけど。そうすると映画で言おうとしていること見えなくなるきはします。ただとりあえず、どんどん、死体が増えていく、っていうか。これ以上言うともしこれから見る人がいたらヤダろうから深く突っ込まないどきます。

私の印象に非常に強く残ったのは、「愛されたい」という気持ちと、「罰せられたい」という気持ちの相克。そこには「愛してほしい」という気持ちと「それを望みうるはずがない」という罪悪感、あるいは「望んではいけない」という禁止、それゆえに「罰せられたい」のではないか?ということ。たまにこのような罪悪感からくる人間の不可解な行動、というものを映画の中で見かけますが、それを最も痛切に感じたのはこの映画です。痛々しい映画でした。最後の、青いシーンが印象深くて、心臓が痛くなるような映画でした。

音楽もヨカッタです。クランベリーズ・バンザイ。

バタフライ・キス DVD バタフライ・キス

販売元:キングレコード
発売日:2001/03/21
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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「トキワ荘の青春」

クラい青春なんだ、これが。トキワ荘とは、若かりし日の手塚治虫、藤子不二雄、石ノ森章太郎、そして赤塚不二夫たちが住んでいたというアパート。映画は本木雅弘扮する寺田ヒロオを主人公に、トキワ荘を手塚治虫が出た直後から始まります。決して明るくも、器用でもカッコよくもない漫画少年たちの青春を描いています。ちょっと笑えて、ちょっとあったまって、そんな映画ですね。

 一言でいうと静かな映画ですね。奥の窓からしか光のささないもちろん木造のトキワ荘の廊下が印象的。また目線を低くした構図は、その色と相まって彼らのクラい青春をあったかく静かに見せています。そして「てらさん」こと寺田ヒロオの佇まい。しずかで、内に秘めた意志を感じさせました。時々挿入される当時の町の映像が、時代を感じさせます。

 内容としては、次第に売れっ子になっていく藤子不二雄や石ノ森章太郎と、時流に決してのらず徐々に漫画界から退いて行く感じの「てらさん」との対比が印象的。「子どもに夢を」、「売れればいいってだけの作品は書かない」、「嘘はかけない」。だから出版者の求める通 りには書けない。そんな、一本気で馬鹿馬鹿しいほど優しい男が「てらさん」でした。そこには数字としての結果 が全て、みたいな資本主義社会で真直ぐに生きて行くことの難しさを痛いほど感じます。(会社の中で働く今の自分がそこに重なる気もしますね。)

 そんな風に物語は進んでいくのですが、でもやっぱり暖かい静けさを感じる作品です。どこかノスタルジックで。クラいってことを別 に悪いとも思わないし、明るいからっていいとも思わない。売れればいいってわけじゃないけど、売れたからって悪いわけじゃない。ただ、それぞれが自分の様に。見終えた後に、そんな暖かさと懐かしさを感じる映画でした。

また、寺田ヒロオって誰?と思いつつ以下のHPを閲覧しました。なかなか楽しかったので、興味をもたれた方はどうぞ。

 こんな映画にこんな音楽 トキワ荘の青春

 映画瓦版 トキワ荘の青春

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「Dolls」

 悲しくて美しい映画でした。見終わった後、しばらく情緒不安定でうまくしゃべれませんでした。体と心を使い果 たしてしまったような、そんな感覚を覚えました。

 コラージュみたいな映画だと思いました。文楽人形と3つの悲恋、現在と過去、過ぎていく風景と季節が静かに静かに心を揺さぶりました。映画の中には本当に美しい日本にエッセンスみたいなのが詰まっていて。人形浄瑠璃の朗々とした声の響きや、谷崎潤一郎を思わせる想いなど日本文化をキレイに取り込んでいて。春の桜に、夏の緑や祭り、秋の紅葉に、冬の雪、あてどもなくさまよう二人の間を季節が美しく彩 ります。そして、悲しい想いとすれちがっていくのです。さまよい歩く「さわこ」(管野美穂)の衣装のふわふわとした感じも印象的でした。

 北野武は色にすごく敏感な人なんだなー、と改めて思いました。映像と想いが見事に融合した傑作だと想います。

 ほんとに美しいものはこの世では生きていけないのかもしれません。

Dolls [ドールズ] DVD Dolls [ドールズ]

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「タンゴ・レッスン」

"サリー・ポッターが自分で出て踊って……。驚いてしまうほど女のキザの塊の映画だけど、タンゴの真理をきちんと見せてくれるよ。"  by淀川長治 

 ひたすらモノクロの映画です。監督のポッターが抱く映画のイメージだけがところどころカラーで鮮やかすぎる程の色で出てくるだけ。非常に好みの分かれる映画だと思います。ストーリーは40過ぎの女性がタンゴダンサーの男性にタンゴを教えてもらい、そしてその男性と恋に落ちるというもの。

 私は好きですね。タンゴのステップも素敵。音楽も素敵。ただ、恋心についてはありきたりなもので、そこは期待しない方が良いでしょう。タンゴにのせて気持ちが高まったり、もめ事が起きたり、そのあたりが素敵なんですね。ただ私としては、自分と同じようなコトいってるシーンが何ケ所かあって、それが少しムカつきましたね(←同族嫌悪)。例えば男が約束をすっぽかしたシーンで。

男「怒ってる?」

女「いえ。ただ悲しいだけ」

ワインとチーズを携えて、部屋でビデオで見たのですが、ワインの似合う映画ですね。

タンゴレッスンに関しては自分が見た中では淀川長治氏の文章がいいですね。GOです!

http://www.magazine.co.jp/features/movies/yodogawa/1091tango/home.html 

タンゴ・レッスン

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「死ぬまでにしたい10のこと」

「愛するふたりの娘と失業中の夫と共にトレーラーハウスで暮らす23歳のアンは、ある日体の不調を覚え検査を受けたところ、余命2ヶ月と宣告される。彼女はそのことを家族には告げず、「死ぬまでにしたこと」リストを作る。「思っていることを話す」「爪とヘアスタイルを変える」「娘たちに毎日愛してるという」、そして残していく家族のための準備もすすめるアン。ささやかな想いを一つずつ実現していくうち、彼女は初めて生きる喜びを知る」

「オール・アバウト・マイ・マザー」や「トーク・トゥ・ハー」のアルモドバルプロデュースの映画です。

全体として、淡々としてて、その辺がリアリティがある感じがしました。死ぬまでにしたいことリストには、ごく日常的なことがつらねられ、当たり前の生活が意識的に描かれることに醍醐味がある映画かなぁ?と。当たり前の日常を意識したときに起こる何か。ヘアとネイルを変えてイメージチェンジしたり、夫以外の男性と恋をしたり、そんなあたりまえの23歳と、娘と夫を残して行くに当たって着々と準備を進める優しい妻・母の顔。

大きな山場なく、でも淡々と、まるで彼女の残された人生の選択そのもののように、静かに映画は進んでいきました。

私は好きだなぁ。こういう、日常的なの。こういう日常から紡ぎ出される人生模様みたいなの。

死ぬまでにしたい10のこと DVD 死ぬまでにしたい10のこと

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発売日:2004/04/24
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「夏至」

「ベトナム・ハノイの三姉妹が、母の命日に集まった。親の命日に集まった姉妹たちに、姉妹の夫の一人が、母が本当に愛していたのは父ではなく初恋の人だったと大胆な仮説を唱える…。そして、彼女たちはとても仲がよく、どんなことでも語り合ってきたが、それぞれ姉妹にさえ話せない、恋の秘密を抱えていた…。」

『青いパパイヤの香り』で、そのデリケートな映像センスが注目されたトラン・アン・ユン監督作。好き嫌いのかなり分かれる映画だと思います。嫌いな人は「昼ドラみたいなストーリーだし。山場無くてつまんない」って言うでしょう。私は結構すき派です。

この映画、最大の売りは繊細な映像でしょう。おしゃれなフレンチ・ヴェトナムな空気。青を中心に据えた色彩の美しさ。しっとりとした雰囲気。退いて広角で撮られた水墨画みたいな田舎の風景と、蜷川実花の写真みたいな対象に迫って色彩鮮やかで質感の映える画面の切り取り方のコントラストがとてもステキだと思いました。

このしっとりとした映像に、なんとなく不倫、妊娠、浮気などなど、そんな描きようによってはビビッドで激情を伴って描かれそうなエピソードを、静かに艶っぽく、そして曖昧に描くのはなんかとっても色気があるし、リアリティのある感じ。なんだか、弱いものを優しくウェットに描いた感じですねえ。どこか、梅雨の長雨に物思うような、そんな切なさ。

映画としては満点ではないけれど、ファッションやインテリアを楽しむように、「フェイヴァリットなもの」として休日を優雅に過ごす、そんな映画ではないかしら。

紹介されているサイトとしてはこちら、「アジアン・バラム シアター」が中立な感じの論評で良いですよ。 

夏至 特別版 DVD 夏至 特別版

販売元:角川エンタテインメント
発売日:2002/01/25
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「ゲロッパ」

 一言で言うと面白かったです。広告にあるほど、「爆笑!→号泣!」では正直なかったですが。でも、良い映画でしたよ。

収監を数日後に控えた羽原組組長・羽原大介(西田敏行)には、やり残してしまった事が二つある。一つは25年前に生き別れてしまった娘・かおり(常盤貴子)に再会すること。そしてもう一つは、大好きなジェームス・ブラウンの名古屋公演に行くこと! 「もう一回だけ、会いたかったなぁ…」と力なく呟き、もう組を解散すると言い張る羽原組長の横で、弟分の金山組組長・金山(岸部一徳)はある決心を固め、数日後、子分の太郎(山本太郎)たちにトンでもない命令を下す。 「いますぐジェームス・ブラウン、さらいに行って来い!!」 果たしてJBの誘拐は成功するのだろうか!?

爆笑!って部分はなんていうか、小技の利いた映画だと思うんですね。ワンシーンワンシーンに小技が利いてて、随所に笑いがある。っていうか常に笑えるっていう。ストーリーを作っているシーンでも、どうでもいいような?笑いが利いてる。そこが面白いんだと思うの。キャストもそうで、ほんのワンシーンしか出てこない常盤貴子の彼氏がトータス松本だったり、ほんのちょこっとしかでない小悪党みたいのがナイナイの岡村だったり。

で、号泣!はしなかったですが。でもすごく人間くさい映画だと思うんですね。かっこいいとこがまず一つもない。桐谷健太 とか本当はすごい2枚目の役で出てきそうな人なのに、すっごい情けなくていい。だいたいにして舞台が愛知県ってのがまた泣ける(愛知県民の皆様すみません)。舞台挨拶で西田敏行が「もう一つ『踊る』ってついた映画には人がたくさん入っているようで」なんてジョークを飛ばしてましたが、「湾岸署」と「愛知県」ですよ。なんか種類の違う映画だな、と(笑)もう何から何までB級なの。最初から最後まであり得ないことづくしなことばっかなんだけど、妙なリアリティを持っているのは、その辺の格好悪い人間くささのせいなのではないか、とか思います。

そんなわけで、最後も号泣っていうか、ちょっと泣かせてまた笑わす、みたいなさわやかに笑って会場を出られる映画でした。大作の多い夏な訳ですが、こういうB級の人間くさい映画も良いのでは。

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発売日:2004/04/09
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「花様年華 IN THE MOOD FOR LOVE」

1962年の香港。新聞社に勤めるチャウ(トニー・レオン)と、商社で秘書をするチャン(マギー・チャン) は、アパートの隣同士の部屋に間借りしたことから知り合い、ごく普通に隣人としてつきあっていた。が、お互 いの妻と夫が不倫関係にあることが発覚。その秘密を共有することになったチャウとチャンは、急速に親密度を 増していく。

 これ、ビデオで見たんですけどね。失敗した~~!!なんで映画館でやってるときに見に行かなかったんだろう?って。どっかでリバイバルやるようなら絶対見に行きますね。だって本当に美しい映像と音楽。『花様年華』とは、「満開の花のように、成熟した女性がいちばん輝いている ときのこと」だとか。マギー・チャンの美しさと、世間体や倫理観に縛られて触れあいながらも進んでいけない大人の切なさを、細部に渡るまで綺麗に作られた映像が増々美しく、切なく見せるんですよ。艶っぽくて、繊細な映像に本当にため息がでました。

 表現の在り方として、見せないエロティシズムってあると思うんですよ。例えば、ベルトルッチの「シャンドライの恋」とか。花様年華にもなんだかそういうものがあって、特にはっきりとしたセックスシーンがあったり、ヌードがあったりするわけではないんですけど、全体の雰囲気として、美しい官能ムードが漂っているという。AKIはこういうの大好きだなー。とりあえずお勧めの1本ですよ。

in the Mood for Love ~花様年華 DVD in the Mood for Love ~花様年華

販売元:レントラックジャパン
発売日:2005/04/27
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「家路」

ジルヴェール・バランスは、舞台と映画を中心に活躍しているベテラン俳優。今もイヨネスコの「瀕死の王」の舞台に出演中。 そんなある日、ヴァランスは妻と娘夫婦が交通事故で亡くなったとの知らせを受ける。孫のセルジュと2人だけの静かな生活が 始まった。寂しいながらも、かわいい孫との暮らしの中で、ヴァランスにささやかな幸せが訪れた。しかし彼は自らの孤独や、 年齢とともに変化していく俳優としての現実について、いつしか思いをめぐらせるようになっていく・・・。

キャッチコピーは「ゆっくり、ゆっくり・・・生きていくって、むずかしい」とのこと。本当、家族を大切にしたり、自分の思うようないい仕事をしたり、そんな当たり前に誰もが望むようなことが実際には難しかったりするものですよね。主な登場人物が老人と子どもというそれだけでも可愛いキャラなんだけ、それぞれに幸せで柔らかい表情をしていたり、悲しそうな顔をしていたり。本当に淡々としている映画なんだけど、自分にとって大切なもの、ってなんだろう?それを守るためにどう生きていくのかな?そんな切なさを感じる映画でした。

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「アメリ」

ストーリーはこんな感じ。フランスの田舎で学校にも行かず、友達も持たずに、両親に育てられていたアメリ(しかも途中、母親が不運にも死んでしまい、父親と二人に)。空想の世界に逃げているちょっと変わった女の子です。大きくなったアメリは父をおいてパリでカフェでバイトしながらアパルトマンに一人暮らしを始めます。一つのことをきっかけに周りの人にこっそりいたずらをして幸せをプレゼントすることを始めます(嫌なやつにはいたずらして困らせる)。そんな彼女がひょんなことからやっぱり変わり者の男の子と出会って、彼に恋をするのですが・・・。

とにかく映像はきれいでお洒落だし、一つ一つがユーモラスで、哀しいエピソードもも哀しくないような痛快さ。面 白くて、見終わったあとに幸せな気持ちになれる映画です。 人生哀しいこともあるけど「幸せでいこう!」って気分になれる映画です。

アメリ DVD アメリ

販売元:ビデオメーカー
発売日:2002/08/02
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「アイデン&ティティ」

「小さなスタジオで練習に明け暮れるロック・バンド、SPEED WAY。メジャーデビューシングルがヒットしながらも、何も変わらない日々に、ギターの中島は苦悩する毎日を送っていた。そんな彼の前に突然見知らぬ男が現れ……。」

 面白かったです。久々に青春映画らしい青春映画を見たなぁって。ひたすらストレート。

時の頃はバンドブームの終焉期。 80年代なかっこわるいようなかっこいいような、そんな微妙さがステキな時代。一つ一つの設定がいちいちハマってる感じがいいです。舞台が高円寺だったり、出てくる追っかけの女の子がいかにもっぽかったり、飲んでる飲み屋が納得だったり、住んでるアパートが良い雰囲気でボロボロだったり。そして、ボブ・ディラン。あれはやっぱディランじゃないといけないんだと思う。ビートルズとかストーンズとかじゃだめなんだよね。

 ただ、もう面白い映画だって。笑えるし、なさけなくて、でも真っ直ぐで。その作品の中で、タイトルの意味「アイデン&ティティ」。間の"&"の意味をライブシーンで語ってました。納得。アイデンティティってものの本質的な側面を切り取った、そんな感じがしました。

主演をつとめたexゴイステの 峯田くん、味がありました。ミュージシャンってすごいなぁ、って思う。あれこれ中途半端にやるアイドルみたいなタレントさんじゃなくて、本当のミュージシャン出身の役者さんって独特の味があったりますよね。

 テンポ良く作品の良さを味わえる全体の構成もステキ。さすが、クドカンかしら?

 それにしても一時期ヨーロッパの映画ばかり見ていた私ですが、近頃、なんだか邦画の方が良い感じ。

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アイデン & ティティ DVD アイデン & ティティ

販売元:東北新社
発売日:2004/08/27
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アイデン&ティティ―24歳/27歳 Book アイデン&ティティ―24歳/27歳

著者:みうら じゅん
販売元:角川書店
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2006年4月18日 (火)

「大阪」ー夜と昼ー

2004年に学会で大阪に行ったときの写真を整理しました。学会の合間に撮ったので数は多くないですが、夜撮った写真と昼撮った写真で映っているものや空気の落差が大きくて、面白いと思いました。

初めに写真を撮ったのは夜。写真が撮りたかったので一人で街に出ました。大阪と言えば!という場所に行ってみました。

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次の日、昼間出かけていくつか観て回りました。作り物のように綺麗な地域もあり、なんだか寂しい地域もあり。私にとって印象的だったのは、寂しい地域でした。

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2006年4月17日 (月)

「かもめ食堂」

Prof「フィンランドのヘルシンキに1ヶ月前にオープンしたばかりのかもめ食堂。1ヶ月の間1人もお客さんが来ず、店長サチエさんは毎日食器を磨く日々。しかし、ある日日本かぶれでアニメ好きのフィンランド人青年が来たのを始まりに、だんだんかもめ食堂には人が集まり始め・・・」

終わった瞬間気分的には”スタンディングオベーション”!良かったです。☆の数を5段階で評価するなら☆5つ。”現代版人情物語inヘルシンキ”(笑)といった所でしょうか。独特の間合いと空気、そしてちょっとの不思議とキャラクターの良さ、そんな要素達がうまくかみ合った作品です。

際立つのは登場人物の魅力。うまく作品になってるの。

まず、サチエさんと、サチエさんに本屋のカフェで「ガッチャマンの歌の歌詞知ってます?」と不思議な声をかけられ、かもめ食堂で働くことになるミドリさん。この二人、どちらも独特の空気でいい味出してるんですが、対照的で良いの。お客の入らないかもめ食堂を何とかしようと右往左往、一喜一憂するミドリさんと、実直に真面目にやっていればいつかお客さんは入る、自分のやりたい食堂はこういうところなの、などしっかりと筋の通ったサチエさん。サチエさんは合気道をやっているんですが、合気道の体の芯を意識してなんて説明をするシーンの言葉はサチエさんの芯の通った生き方をうまく象徴していました。最近、”ロハス”って流行ってますよね?この映画、とっても”ロハス”な作品だけど、そこで見落としちゃいけないのが、このロハスなサチエさんのしなやかだけど、一本筋が通った”自分”をしっかりもった生き方だと思います。自分のペースで健康に、サステイナブルに生きていくには自分なりの筋が要るんだなぁ、と思いました。ブームに沸いて、なんとなく”ロハス”に憧れている方は、自分に芯があるかどうか考えてみる必要がありそうですね。無かったらのんびり探したり、作ったりしていけば良いんでしょうけど。

次に出てくるのがもう一人の日本人女性”マサコさん”(もたいまさこ)。名演でしたね(笑)。ロストバッゲージで困っている彼女。空気は本当に独特でいーいキャラです。それまで両親の介護に追われていた彼女は、両親亡き後、フィンランドにやってきます。印象的なのはサチエさんに「大事なものが入っていたんでしょうにねぇ」と言われ「大事なのもの?」と首を傾げているシーン。そう、彼女は大事なものと言われてもピンと来ないの。多分、自分の大事な物って何か分かっていないのね。で、フィンランドで見つけるんですよ。大事なものを。何かを言っちゃうとにネタバレなんですが(笑)、見つかった大きなトランクの中に入っていたものに大注目です。

それに、3人のフィンランド人たち。友人がいないオタク青年、旦那に逃げられたアルコール依存寸前の女性、家族を亡くした男性。それぞれ訳ありの人たちとのかもめ食堂での温かいふれあい。特に面白いのはフィンランド語の全く分からないマサコさんが、女性の話を聞いて、何故か内容を理解して慰めちゃう辺りですね(笑)。なんで話分かってんだよ?って感じなんですが。

3人の日本人女性も、3人のフィンランド人もそれぞれ過去があって、訳ありなの。それはそうですよね。ある程度の年になれば、誰にだって1つや2つ訳はある。それでもそんな人たちがそれぞれ生きていて、温かく集える食堂がかもめ食堂。コーヒーとシナモンロールばかり売れるかもめ食堂だけど、要所要所でサチエさん曰くジャパニーズ・ソウル・フード”おにぎり”が登場するのも素敵。昔、母を早くになくしたサチエさんの父が不器用な手で、遠足と運動会の日にだけ作ってくれたおにぎり。(なんだか向田邦子の”黄色い卵焼き”を彷彿とさせますね)

一人一人の苦しい所を重苦しくつっこまず、さわやかに描いています。人って、誰でも色々あって、寂しかったり、辛かったり。でも、そこに温かくておいしいご飯と、触れ合える人がいて、集まれる場所があって。生きてるってそういうことですかね。

エンディングは井上陽水「クレイジー・ラブ」。フィンランドで陽水?と首を一瞬傾げるんですが、この映画の不思議な空気と、不思議ミュージシャン(笑)井上陽水の浮遊する声はなんだか絶妙で合っている。

皆様、是非ご覧くださいませ。本当に良い映画です。

**但し!!ケータイの電源はOFFでお願いしますよ!まったく。混雑している映画に行くと必ず居るんですよ、上映中にケータイなってる人が。何しに来てるんですかね。

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かもめ食堂
Book かもめ食堂

著者:群 ようこ

販売元:幻冬舎

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2006年4月16日 (日)

福蘭

「変わった餃子食べにいかない?」の一言に誘われて、編集長が19歳のときから実に35年も通っているという中華料理屋さんに連れて行ってもらいました。台湾出身の方がやってるお店らしいです。餃子の名店。なんかすっごい面白いお店でした。

青山キラー通り、福蘭さん。

って、先日のバラ酒の話といい、B級グルメな話ばかりでなんですが。そういう店は味があって面白いんで(笑)。

まず、変わっていると言う餃子。確かに。相当変わっている。まず油で揚げてる。そしてその後スープみたいなあんみたいなのを絡めている。ついてにニンニクが容赦なく入っている(笑)。結構ずしっと来ます。他にタンメン頼みました。キャベツと卵くらいしか入っていないやつです。これはわりとさっぱり。他のメニューはシュウマイ、豚足などがあるようですが、どれもちょっと変わった出し方をしてました。

でも、それより何より私が面白かったのはお店そのものです。
カウンターで食べたんですけど、映画観てるみたいでした。
最初はどうやって作ってるんだろう?っていうのを観察してたんですよ。でも、そのうちカウンターの中にいるおばちゃん二人の様子が面白くなってきて観察してしまいました。

二人はほとんど会話をかわさないんですよ。必要な会話すらかわしていないような感じ。ただただ、淡々と料理を作り運ぶだけ。妙に換気扇の音が響いて聞こえる。静かな古いキッチン。編集長曰く「35年変わらぬ光景」。カウンターに座っていると、そんな静かな二人を描いた映像に酔っぱらったお客さんの声が遠く聞こえる、映画のワンシーンのようでした。これから何か起りそうな、静かな下には何かがありそうな、そんな妙な人間臭い静けさと換気扇の音。

面白いお店でした。お客さんの年齢層はバラバラでそれもなんだか良い感じでした。

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桜散る前橋人形浄瑠璃 ー編集長と行く取材旅行シリーズー

日帰りで行ってきました。前橋へ。「下長磯操翁式三番叟」なる人形浄瑠璃の祭りへ。色々ビミョーなお祭りでした。

ちなみに本日は私の新機材NikonD200の取材デビューです。レンズが足りません(笑)。怒られながら編集長にワイドレンズ借りました。感謝感謝。

13時前。現場へ到着。「ここでいいのかな?」という位静かだけれど、一応会場のようで、数人のオジサンたちが居ます。「今日は何時からですか?」と声をかけると「2時からですよ」とのこと。しかし、あと1時間で始まるとは思えない静かな様子・・・。桜が散ってなんだかうららかな様子。

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うーむ。と思っていると、オジサンたちはとても良い人たちで、浄瑠璃に使う人形の入った倉庫を開けてみれてくれました。中には2つのガラスケースに3つずつ人形が入っていました。正面は古い人形が3体。これが本物で、聞くと250年くらい使用されていたものとのことです。左のガラスケースの人形はレプリカ。一昨年作ったものだそうです。うーん、お肌ツヤツヤ。オモチャ売り場のお人形みたいです。本番で使うのはレプリカの方だそう。本物の方が古くて日本の「人形」という寂しい感じがしてやっぱり良いです。

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また、オジサンは浄瑠璃の台本も見せてくれました。もとは天保の時代に書かれたもので、今の残っているものは日露戦争開戦の年に書かれたものをコピーして配ったものだそう。オジサンは「いやー、達筆でおれなんかよめないけどねー」とのこと・・・。

さてさて、13時半を過ぎると、一気に会場の準備が始まりました。なんだかあれよあれよと言う間に出来上がってくる。レプリカのお人形も倉庫から舞台へ移動です。

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ちなみに下の写真はお仕事中の編集長。気づけば舞台に自分も昇ってこんな体制で写真を撮っているのはさすがです・・・。

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会場設営もあっという間に終わりです。

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このぐらいの時間になると、人も集まり始めます。その中によく見るとスーツで議員バッヂをおつけになった方々がゾロゾロ・・・。うーん。さすが保守王国群馬ですね☆・・・しかし、テーブルの1列目のこぎれいで見晴らしの良い席で議員さんたちが並んで座る前で一人地元のおじいちゃんが座布団に座ってお酒を飲んでる姿は何だか笑えます。

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何はともあれ、祭りはスタートです。しかし、この時点で予想外の展開が。マイクを持ったスーツのおじさんが祭りの教科書的な説明を始めました。そして、保存会の誰々さんが云々、といった大変日本的な挨拶をしていらっしゃいました。

それがひとしきり終わると鳥居から人形の入場です。これは「おねり」と言われるものだとか。箱の中に人形が入っているものと思われます。

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この「おねり」から舞台に上がります。そして、「出端」と呼ばれる始まりの太鼓演奏。それに続いて人形たちができます。そして3体の人形たちが操られ舞を舞います。人形はそのまま出てきたり、能面をかぶって出てきたり。唄は謡い手と鼓のみです。三味線はありませんでした。舞は3体の人形がそれぞれ舞う、「千才の舞」、「翁の舞」、「三番の舞」、さらに千才と三番の問答と続きました。その様子。

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そんな舞台の上の演者たちは真剣な面持ちでした。この祭りの特徴は、オープニングの際にも教科書的な説明をしていたオジサンが、ここでも逐一人形が何をしているかマイクで解説することでした。さらに、舞台と桟敷が非常に遠く、音はマイクで拾ってキンキンいう音を伴いながら観客に伝えられます。

とにもかくにもそんな風に演目は続いていくのですが、途中から子どもたちは飽きて、立って遊んでました☆

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そうして、舞が終わると最後に「面箱くぐり」というもの。面箱の下を観客がくぐり無病息災を祈願するもののようです。私もくぐってみました。

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全体を通じて、人形浄瑠璃自体というよりその開催の方法にかなりビミョーなものを感じました。
なにがどう「ビミョー」かというと、正直「このお祭りいつまで何にために続けるんだろうな?」あるいは「いつまで続けられるんだろうな?」ということで。
なんかマイクでいちいち解説ってのも分かりやすいけど、なんだか教科書みたいで味気ない。なんというか「味わう」感じや、祭りというものがもっている「参加する」感じっていうのは感じられないんですよね。運営している側は参加者で、準備の様子なんかは地元のつながりを感じるんだけど。「保存会が云々」みたいな話については、なんか「保存の仕方としてどうなんだろう?」という疑問を覚えました。

会場に若い人が居ないんですよ。本当に小さな子どもが居たら、あとはほとんど40代後半以上の方々ばかり。50代くらいの人が中心ですかね?要は次を担う世代の人が居ない祭りだな、というのが感想なんですよね。「教科書的」に内容を伝えて保存しようとしている感じ。「参加する」って感じがないと私が感じたのはその辺りです。

今まで色々観た祭りでなかなか盛況な感じがあるのは、どれも若い人には若い人の役目があって、役割をとる、つまり参加しながら伝えられていくんだな、という感じが祭りにもあったし、参加している若い方々の様子や会話を聞いていても感じられたんですよね。自然にやってるな、という感じ。

今回の祭りではそういうのが感じられなくて、何のために誰に向けてどうやって保存していくつもりなのか、そんなターゲットが見えない感じなんですよね。その辺りが「ビミョー」という感じでした。

地元のオジサンたちはとても良い人たちでしたし、人形浄瑠璃自体は面白く価値の高いものなのでしょうが。どのように続けていくか、という問題はたぶん日本全国津々浦々様々な地で問題になっている非常に解決の難しい問題であろう、というのは勿論わかるところです。ただ、それを守ろうとするときにいったいどのような方法があるのか?というのを考える際には、次の世代にいかに伝えていくか、そしてその伝え残すという行為自体が実は次の世代といかに恊働していくかという問題を孕んでいるのではないか?という視点は重要なのではないかと思ったわけです。

現代におけるコミュニティ作りや地域のあり方がいかにあるべきか、というのが非常に難しい問題であるということを改めて認識した取材でした。

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2006年4月15日 (土)

N響友の会

昨日は久々(昨年の秋以来です)に写真部N響友の会の日でした。何って、単に大学時代の写真部仲間でなんとなくできている会です。

昨日のプログラム。

指揮:シャルル・デュトワ
ピアノ:ピョートル・アンデルジェフスキ
ラヴェル/スペイン狂詩曲
モーツァルト/ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K.466 *
シマノフスキ/交響曲 第4番(協奏交響曲)作品60 *
ラヴェル/バレエ音楽「ラ・ヴァルス」

全然詳しくない私でも名前を知ってるほどの有名人シャルル・デュトワです。先輩曰く、日本に来て「髪の毛が増えた(笑)」マエストロ。これに行ったのは先輩の一押しだったからですが、ピアニストも注目ということでした。

ラヴェル/スペイン狂詩曲。すごい良かったですねー。最初からやられました。すごくキレイでふわっと豊かな音がしていました。なんだか場面や物語が展開していくようなイメージの作りで、楽しめました。

2曲目。先輩はとてもとても良かった!と絶賛していたモーツァルト。すみません。ウトウトしてました。昨日あまり寝てなかったので開演前からヤバいとは思っていたのですが・・・。モーツァルト、うーん。アルファー波ですか。昔からあまりモーツァルトの良さが分かっていない私ですが、今年はモーツァルト・イヤーってことで一応張り切っていたつもりだったのですが。でも、ピアノがなんだか色のある音で綺麗でした。モーツァルトにはまた次回挑みたいと思います。

スマノフスキ。予習しようと思ったもう一人の先輩がCDが見つけられなかったほどマイナーで、「こんなのやるなんて定期公演ならでは」とのことでした。私は面白いなー、と思って聴いていました。オケとピアノの絡みがなんだか良かったですよ。

先輩に聴いてみた所、このピアニストの良さは「緩急」だそうです。要所要所聴かせる感じが良いとのこと。しかし、ピアノって不思議ですねー。叩けば同じ音出るんじゃ・・・と思うけど、それぞれ違う。昨年のN響でもピアノを聴いていますが、その時は芯が強くてしっかりしていてそこから広がっていくような鮮やかな音でしたが、今回はもっと柔らかいと言うか芯から色があるような音でした(←意味不明??)

最後のラヴェル。これも鮮やかでしたねー。ラヴェル好きかも(笑)。聴いた感想はこれがワルツ?みたいな。こんなんで踊れねーだろ、って突っ込みたくなるような終わり方で。終わってまたまた先輩に聴いてみた所、「あれは戦後にかかれたもので、古き良きヨーロッパの解体なんだよ」とのことでしたー。うーん。深い(??)。

そんなわけで、モーツァルトは寝ちゃったけど、再来週の定期公演にて再チャレンジすることにして(笑)、それ以外で盛りだくさんに楽しめた久々のN響友の会でした。

そんなわけで、4/29も再び先輩お薦め公演でN響友の会、行きたいと思います。次回は名曲ぞろいのラインナップです。

指揮:スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ
[曲目] シューベルト/交響曲 第7番 ロ短調 「未完成」
モーツァルト/交響曲 第39番 変ホ長調
モーツァルト/交響曲 第41番 ハ長調 「ジュピター」

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2006年4月14日 (金)

「リンダリンダリンダ」

「3人の女子高生が韓国人留学生を誘って,文化祭でブルーハーツをやる」

ストーリーを説明しちゃうと,それだけの映画です。好き嫌いで観る映画ですね。で,多分嫌いな人はそんなにいないんじゃないかな?大人数でビデオで観たけど,みんな楽しそうでした。

映画としてはバラバラしているし,テンポも良くない。でも,なんだか応援したくなるし,最後は爽やかに胸がじんとくる。って,これは映画効果ではなく,ブルーハーツ効果かもしれないけど(笑)。

主人公は誰なんだかよく分からないけど,多分ボーカルの韓国人のソンちゃんと,ギターの恵っていう女の子だと思います。

ソンちゃんは留学生で,日韓交流なんとかかんとか,っていう企画を文化祭で多分「やらされてる」のね。でも,実際には先生がみんな準備しちゃって主体的に関与させてくれないの。先生いい人顔して,本人を縛ってるんだよね。そんなソンちゃんがバンドに誘われていう「私,がんばってもいいですか?」っていうあたりは良いなぁ,と思いました。最後の方では,韓国語のソンちゃんと日本語の恵ちゃんで会話しているのに,心は通じてて,何故か会話がつながっていたり,そんな日韓交流の姿は印象的でした。

途中,恵ちゃんの夢の中で元カレがジミヘンよろしくアメリカ国歌をウィウィ弾いてたり,ピエールさんとか言ってピエール瀧が出てきたりっていうのはまったく意味不明だったけど(笑)なんだか笑えるからまあいっか,みたいな。そんなシーンがいっぱいあるバラバラした映画です。

全体に分かりやすい青春映画です。同じくらいの世代の子が観たら,それはそれでタイムリーだろうし,私みたいな20代後半(っていうか30目前・・・)以上のブルーハーツ世代にとっては懐かしさも手伝って,なんとなく心温まる映画でしょう。

リンダリンダリンダ DVD リンダリンダリンダ

販売元:バップ
発売日:2006/02/22
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リンダリンダ/僕はここに立っているよ Music リンダリンダ/僕はここに立っているよ

アーティスト:THE BLUE HEARTS
販売元:トライエム
発売日:2002/02/06
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バラ酒

関内駅北口の鳥元さんに行きました。多分,よく見かけるチェーン店の鳥元さんとは別ものです。上司に連れられ,何度も足を運んでいるお店ですが,ここには恐るべき隠し(?)メニューがあります。

「バラ酒」です。

今でこそ改装して綺麗になってますが,昔は狭くて汚いお店だったとか。そのころから伝わる秘伝のお酒が「バラ酒」です。お店のおばちゃんがにっこり微笑んで「企業秘密だから教えられない」というそのレシピ。

いった何が入ってるの?

3杯飲んだら腰が抜けるという強ーいお酒です。今までもこのお店に来ると必ず飲んでますが,昨日も頂きました。

酔っぱらった!

仕事帰りに軽く2,3杯,ということで立ち寄りました。仕事終わったの遅かったし,すっと軽く飲もうと言うことで。しかし,2杯ですごーく酔っぱらいました。

あのバラ色の不思議なお酒,いったい何が入っているのでしょう。魔です。

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2006年4月12日 (水)

花の写真

写真を整理してみたら,ずいぶん花の写真が出てきました。あちこちで花を撮っていたようです。

その中でこれからの季節なのを。

つつじです。

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「阿修羅のごとく」

「女は阿修羅だなぁ」

その一言に集約されている作品でしたね。

向田邦子原作、森田光芳監督。私としてはどちらも作品を観るの初めてですね。って、向田邦子観たことないって珍しいんでしょうけれど。

4姉妹とそれを取り巻く両親と夫、恋人の姿を描いた作品です。物語は三女(深津絵里)が70になる父親が女性をかこっているのを発見し、母には内緒で4姉妹で集まって話し合いを持つシーンから始まります。長女(大竹しのぶ)は夫を亡くし不倫中の未亡人。次女(黒木瞳)は家庭を持つものの夫は若い秘書と不倫中なのを知っていて黙っている。三女は華やかな四女に嫉妬心を抱く堅物の図書館司書。四女は駆け出しのパっとしないボクサーと同棲中。一見仲の良い四姉妹はそれぞれに秘密を抱えて生きている。

そこが二面性を持つ神であり同時に人間以下の存在ともされると言う戦いの絶えない神「阿修羅」。

色々な側面を持つ映画と思いますが、中心は女性のしたたかでたくましい姿。コメディタッチで描かれたその姿は爽やかでもありました。男性の方が情けないのね、どちらかというと。途中で薄々感じてたんだけど、やっぱり母親は父親の浮気をちゃんと知っていたのね。でも、やられっぱなしじゃないの(笑)。夫の浮気が分かる黒木瞳の姿も最後にはしたたかでたくましく。

舞台は昭和54年。時代を感じる作品だなぁ、と思います。フェミニストの方が観たらやり玉にあげそうな、女性が日の目を見ない伝統的な日本の家庭。その中で女性がどうたくましくしたたかに生きていたかを描いている。もちろん、そうした女性のたくましさって今でもあるけど、社会の枠組みが違いますよね。夫婦や姉妹、親子という家族の中のそれぞれの関係の違いが微妙に描き出されていて、日本の家族ってこんな感じだったのかな?というのを感じさせます。一見波風立てない、その実それぞれ思っていることがあるそんな阿修羅のごとき美しい母子と姉妹。

縁側のある日本の古い家屋の感じや、それを彩る雪や桜。時折、何かを暗示するように静止画のようにとられたモチーフ。印象的な場面を連ねながら4姉妹のそれぞれの苦悩が白日の下あらわになっていき、そして最後はやっぱり笑って終わる。阿修羅なんだけど、でも家族の良い面もしっかり描かれている。家族というものを象徴するような完成度の高い作品かと思います。安心してみられる作品ですよね。

うーん。ただ、に「すごく良かった!」と共感するには、私なんかは生まれ育った時代や家庭が違うなぁ、というのが正直な印象。家族の枠組みっていうのがそんなにはっきりしなくて、作品中に出てくるような家族の関係のあり方ってちょっと一昔前のことって感じ。年末に母娘そろって漬け物つけないと年をこせない、みたいなのってないじゃないですか、今(笑)。私なんか年末になっても帰る家一つないですよ(って、それも極端だけど)。そういう端々に時代の違いを感じる。家族のイメージや関係性そのものが異なっている。それでも、「姉妹ってすごい嫉妬心があるのに、相手が辛い立場にたってるとやっぱり自分もつらい」という複雑な姉妹関係のありかたなんかは今でも共通するんでしょうけれど。そういう共通する要素はありつつ、そこまで入り込めないのはやっぱり世代の違いと女性の生き方の変化かもしれません。

恐らくもうちょっと年配の方、せめて自分の親世代がそういう生き方をしていたかもしれない40代以上の方が観たらもっと面白さが発見できるのかなぁ、なんて思いました。

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阿修羅のごとく
DVD 阿修羅のごとく

販売元:東宝

発売日:2004/06/25

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2006年4月11日 (火)

回顧展(2)竹富島ー編集長と行く取材旅行シリーズblog編ー

沖縄取材の2つ目は竹富島です。
とても綺麗な島でした。
石垣からさらに小さな船に揺られていくこの島は、ちょっと行くのは大変ですが、沖縄らしさを楽しむ、というところでは是非訪れる価値のある場所です。

空が青くて、大きくて雲が白くて。光の強さが東京とは全然違いました。

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何やら植物もビビッドな色合いで、南国風。

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島の中の何気ない風景。

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歩く人の姿もなんだか絵になります。

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回顧展(1)小浜島・結願祭ー編集長と行く取材旅行シリーズblog編ー

えーっと。昔の写真を整理したらネットにすら発表してない写真が続々と出てきました(笑)。そんなわけで、旅の恥はかきすてなんで(←使い方が違います)、下手な写真ですが、しかも写真の編集もせずローデータ(←すみません)を忘れぬうちに公表しておこうと思います。

第1弾は沖縄小浜島(ちゅらさんの舞台になった島ですよ)の結願祭の写真。
編集長と行く取材旅行シリーズblog版です。
この取材の写真のほとんどはフィルムで撮っていてスキャンしたりしてないんで、今のところ放置です。一部リバーサルフィルムで撮ったもののみ、事務所の素敵なスキャナーを借りて取り込んでいた数少ないものの中から(しかも人の顔がちゃんと映っているものはのぞいて)、ちょっとだけご紹介です。

ちなみにこの取材をした日は私の26歳のお誕生日でした!もう2年半も前かぁ(汗)

まずはお祭りが行われた会場です。神さまが居りてくる場所です。

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「ミルク」という神さまだそうです。「弥勒」がなまったものらしい。

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お祭りの風景

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2006年4月10日 (月)

「黄色い目の魚」

読んだことのない作家でしたが、勧められて読んでみました。

江の電の辺りを舞台にした、不器用で突っ張った女の子と自分や現実に向き合えない男の子の恋の物語でした。

良かったですね。透明な感じ。爽やかな空気感が漂う作品でした。登場人物が子どもも大人もみんな傷ついていて、弱くて、不器用で。そんな所がとても私の好みでした。「絵」というのが物語中で重要な役割を果たしているのですが、その「絵」という題材も良いですね。本当は見えないはずの心や人としての本質を絵という可視的なもので捉える面白さが、それぞれの登場人物のキャラクターの輪郭を描き出すのにとても生きている。

続きを読む "「黄色い目の魚」"

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「サヨナラcolor」

「ちょっと情けないオジサン医師佐々木の元に、かつての憧れの同級生及川さんが入院してくる。けれども及川さんはちっても佐々木のことを覚えていない。けれど、子宮がんの彼女を救うため佐々木は自らの病もかえりみず彼女の快気に尽力する」

竹中直人監督作品。

最初に辛口のことを言わせてもらえば、映画としては60点くらい。他に良くできた映画も、完成度の高い映画もいくらでもある。

でもね、いいんだよね。この映画。心が温まりたいときには最適に映画だと思います。一人一人のキャラが生きている映画です。

医師なのに独身で、情けないただのオヤジ、佐々木。高校時代のあだ名は"ささきん"。目立たなくて、目立つ時は奇妙な行動が悪目立ちしている、という高校時代。そんな佐々木を及川さんは覚えていない。医師になった今もおかしな言動。ダメエロオヤジ。でも、その彼が憧れの及川さんのために頑張るんですよ。初めはしつこくて嫌がっていた、及川さんも心を開き最後には「このしつこさに救われた」と。

基本キャラ押しです。なんといっても竹中直人のエロダメオヤジ医者っぷりが良い。最後に昔バレリーナが夢だった及川さんを偲んで(って死んでないけど)白鳥踊る辺りなんか、サイコーにきもい。
途中途中、出てくるキャラのキャストがまた笑える。うっちゃんとか、忌野清志郎とか、中島みゆきとか、なんか笑っちゃう面々。

竹中直人監督作品は「東京日和」しか観たことないんですけど、ふと、竹中直人は女性をキレイに描くのがうまい人なんだと思いました。この原田知世は本当に綺麗だった。あり得ない綺麗さ。38ですよ(撮影当時だって35,6位でしょう?)。これはすごい。東京日和も中山美穂が本当にキレイで、「この映画はミポリンのプロモかなんかかな?」と思ったくらいなんですが、この作品も本当に女性を美しく描く方だと思います。

病気や生死、という重い題材ながら爽やかで笑える作品。二人のキャラクターを楽しみながら、脇のキャラにちょっと笑って、ひた向きさに心打たれて、最後は感動できる。素直に楽しむ映画ですね。

エンディングの歌、良かったです。調べてみたら、この曲が最初にあって、この映画が出来たみたいです。
「サヨナラから はじまることが たくさん あるんだよ」

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サヨナラCOLOR スペシャル・エディション
DVD サヨナラCOLOR スペシャル・エディション

販売元:ハピネット・ピクチャーズ

発売日:2006/04/28

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grooblue
Music grooblue

アーティスト:SUPER BUTTER DOG

販売元:東芝EMI

発売日:2001/12/06

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「トニー滝谷」

「孤独であることに気づかず日々を静かに一人で暮らしていたトニー滝谷。彼は、ある日、空っぽの自分を服で埋めている女性に出会う。軽やかな、爽やかな風のような彼女に出会い、トニー滝谷は自らの孤独に気づく。二人は結婚し、トニー滝谷の孤独は終わる。再び孤独になることへの一抹の不安を心の奥にしまって。ある日、服を失った彼女は死んでしまう。そうして、トニー滝谷は再び孤独に戻る・・・」

静かな映画ですね。台詞が極端に少ない。その代わりナレーションで話が進んでいく。役者が動いて季節が巡って、風景が通り過ぎて、それなのに極端にリアリズムを排した映画だと思いました。ナレーションと役者の台詞が重なり、客観と主観の入り交じる不思議な作り。場面の流れ方も独特で、ストーリーがダイナミックに展開していくのが映画だと思っている人にとっては「?」という感じでしょう。そういう既成概念からすると映画というより、小説とヴィジュアルアートの中間みたいな作品、と言えるかもしれません。
トニー滝谷の孤独と、妻の中の空虚。テーマは分かりやすいんですよ。それを分かりにくく描いている。それって面白いと思いました。孤独や空虚は分かりやすいようで奥が深い。孤独は慣れていくけれど、その実生活のなかにしっかりとけ込んでいて、消えないんですね。空虚はどんなに愛してくれる夫がいても、決して埋まっていかないのです。淡々とした流れのそこにそんなものを静かに、しかし深く潜ませている。そこが面白い。

その映像のイメージが伝えている空気と、そこから感じられる感情を静かに感じ取る、そんな映画だと思います。

役者、良いですね!
イッセー尾形、彼の個性を極力抑えて、静かに画面にとけ込んでいました。
宮沢りえ、この人の空気。「服を着るために生まれてきたみたいな人」、その空っぽなのに爽やかで軽やかな空気は彼女の持っている力の抜けた柔らかい空気がハマり役でしたね。

原作は村上春樹とのこと。読んだことないんですが。正直村上春樹が映画になるってかなり意外感ある。ないわけじゃないけど、数は少ないですよね、多分。この「トニー滝谷」は「レキシントンの幽霊」に収録されているそうです。あの短編集昔読んだ気がするんだけど、全然覚えてないので読んでないのかも(笑)

音楽は坂本龍一。この映画の独特の空気はこの人の音楽なしでは生まれなかったでしょう。この淡々とした、現実感のない、それなのにとても寂しく悲しい、その空気はこの音楽があってこそではないかと思います。

監督は市川準氏。彼の映画は「トキワ荘の青春」しか観たことないですが。あれも静かでいい空気出してましたね。映像の作りも良かった。ちょっと他の作品も観てみたい感じですね。興味持ちました。

正直好みのはっきり分かれる映画ではないかと。寝る人は多分寝ますね。私は好きです。

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トニー滝谷 プレミアム・エディション
DVD トニー滝谷 プレミアム・エディション

販売元:ジェネオン エンタテインメント

発売日:2005/09/22

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レキシントンの幽霊
Book レキシントンの幽霊

著者:村上 春樹

販売元:文藝春秋

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2006年4月 9日 (日)

清川あさみ×今井智己作品展

先日書いた絵本「幸せな王子」の作品展です。行ってきました。

清川あさみさんのテキスタイルと今井智己さんの写真。

私にとってのインパクトはテキスタイルの方でした。その素材感とか、立体感、そこからあふれる存在感、独特の空気感、どれをとっても良かったです。平面で見るよりずっと面白くて、引き込まれてみました。独特のイメージの世界が布や糸やビーズや、そんな素材たちで構築されていて、一人で「うん!すごくいい!」と呟いてしまいそうになりました。

写真もいいんですけどね。媒体として、自分には馴染みがありすぎて(笑)。
でも、テキスタイルと、それを撮った写真をみて、やっぱり写真は被写体そのものを写しているんではないんだなぁ、と感じました。写真家の感じた何かを切り取って、ある種空気やイメージをとらえて閉じ込めている、そんな気がしました。

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2006年4月 7日 (金)

「アカルイミライ」

シュールですね。現代の寓話。うん。寓話って感じです。ストーリーもどう説明してい良いものか、ちょっと難しい。

「工場で働く二人の青年。二人とも空虚で日々をなんとなく過ごしている。一人はいつもイライラしている眠ると未来の夢を見るという仁村雄二(オダギリジョー)24歳、一人はそれを制す穏やかな有田守(浅野忠信)、27歳。しかし、ある夜、守は工場の上司を殺し、刑務所(拘置所?)に入る。仁村に自分の飼っていた猛毒のアカクラゲを残して。そして、守が自殺した日、仁村は守の父に出会う。」

とまぁ、ざっというとこんな感じなんですが。静かで淡々としているんですよ。で、何が言いたいかずーっと分かんない。分かんないように人からひいてとっている。なんだか不可思議な青年二人。どこにでもいそうで、その実つかみ所のないオヤジ。でも、それがまた現代っぽい。その不気味さとか、分けわかんなさ。見えるようで、表には見えてこないのね。

でも、最後の方のシーンで、意外な気分だったけど、私なりに納得しました。予告編にも出ていた
「許して下さい」
「許す。僕は許す」
というやりとり。

あー、って。こんなテーマなんだ!って少しびっくり。でも良かったな。私としては。人によってはこの急な展開分かりやすくてイヤかもしれないけど。
ふと頭をよぎったのはジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ監督作「息子のまなざし」。息子を殺した少年を許し、受け入れることから、少年が現実に向き合うことができるようになる映画なんですが。それを想い出しましたね。あー、これ以上やるとネタバレっぽいのでやめましょう。

ただ、全編を通じて、シュールでスタイリッシュ。それが東京っぽい。なんだか全体に現実感がない。役者のかっこよさも、衣装も、街の色も、クラゲの浮遊感も何もかも現実感がない。でも、クラゲがある種の象徴になっていたと思います。私はそのクラゲはものすごくシュールでありながら青年の空虚感や夢想と現実との接触点を様々な形で象徴しているように思いました。特に答えがあるわけではないように思いますが。空虚な青年とクラゲと東京の寓話。

最後のシーンも印象的でした。大きく「アカルイミライ」と出たその画面が妙に強い主張を持っていた。

ただし、言えるのは黒沢清という監督さんのカラーなんでしょうが、分かりにくい映画だということです。タイトルも相当パラドキシカル。好き嫌いは分かれるでしょうね。事実私の友だちは「つまんなかった」って言ってました。私は・・・好きですよ。たぶん、テーマが私にとってはひどく生々しかったからではないかと思いますが。それに、映像もキレイ。色が良かったですね。雰囲気や映像の作りとストーリー、登場人物がマッチした作品だと思います。あとは作品と観客との相性!

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アカルイミライ 通常版
DVD アカルイミライ 通常版

販売元:メディアファクトリー

発売日:2003/06/27

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2006年4月 5日 (水)

「ロスト・イン・トランスレーション」

CM撮影の仕事のため家庭から逃れてきた俳優と、カメラマンの夫の仕事に同行してきた若い女性。異国の地で、そして人生において"lost"している二人のアメリカ人が新宿で出会う。そんな物語です。

うーん。最近、当たり続きの私でしたが、正直、今回ははずれです。私的には。一般的に評価は高い映画ですよね。多分、私という人間との相性の問題だと思うんですが。

絵としてはいいと思います。絵としては。そこはかとなくて。静と動、明と暗、影と彩。撮り方は美しい。

また俳優さんには共感します。

ただ、夫が仕事が忙しくてかまってくれず孤独で、せっかく日本に来たのに塞ぎがちで、気難しい彼女の方にはかなりひっかかる。実はたぶん平素から家庭生活に行き詰まっているのだと思いますがね。最初は一人で困惑してばかりで、日本の汚い所ばかり目についている彼女ですが、彼(カメラマンの旦那じゃなくて俳優さんの方ね)と出会って、俄然東京を楽しみ始めるんです。目に入ってくるものも、その意味や色合いも変わってくる。正直「一人で楽しめないの??」って、旅好きの私としてはつっこみたいですね。

映画の撮り方としては、男性にフォーカスしているわけでもなく、女性にフォーカスしているわけでもない。どちらからも少しひいてとっています。それが私としては響くものがなかった要因だと思います。簡単に言ってしまえば、新宿って街があまりに自分に馴染みがありすぎるんですよね・・・・。東京という異国を舞台に二人の一瞬の邂逅を楽しむ映画なのでしょうが、それにしちゃ、新宿に馴染みがありすぎて、異国とか旅行者の視点が楽しめないんですよ、全然。それこそ中国とかベトナムとかが舞台だったらもうちょっと楽しめたんだろうけど。でも、きっとアジアで東京みたいな街は他にたぶんないんでしょうから、監督は東京でとりたかったのよね。もし、どちらかの「人」にフォーカスしていたら楽しめたかもしれないです。でも、そうしたら、全然違う映画になっちゃいますよね。

多分、本当はそこそこ良い映画だと思います。東京で二人の"lost"Americansが出会う風景を美しく描いた映画だったのだと、客観的には思います。

余談ですが、DVDを借りてみたんですが、DVDの状態が悪く、途中読みとれない箇所がありました。楽しみにしてた「マシューthe best hit TV」のシーンがほとんど見られず残念!!

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ロスト・イン・トランスレーション
DVD ロスト・イン・トランスレーション

販売元:東北新社

発売日:2004/12/03

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新文芸坐

新文芸坐。池袋のいわゆる名画座です。

最近ちょっとご無沙汰していて,日曜日に空中庭園とメゾン・ド・ヒミコ観に久々に行ったんですが,いいですね。映画もそうなんですが,映画館そのものがよい。

空気がいいんですよ。なんというか,映画好きの方々の集まる,静かな感じが。私のように一人客も多くて。

シネコンとかも別にいいんだけどさ。家の近所にもあって,夜遅くまでやってるし,便利なんだけど。とりあえず映画なんか普段観ないけど,デートだから来ちゃったみたいな,そんな感じのお客さんがアメリカンなポップコーン片手にワイワイ騒いじゃってる空気がなんともね。好きじゃない。

新文芸坐は,私みたいなおねーちゃん(って年でもなくなってきたけど)からおじさんまで,年齢がバラバラで,みんな熱心にチラシや,貼ってある次回作のポスター観たり,そんな静かな感じがいいですよ。2,3年くらい前は学生だったから,平日の昼間に行ったりしてみると,「この人達何してるんだろう?」っていうおじさん達が昼間っぱらから映画観てたりするわけです(笑)。そんな感じがなかなかよい。

新しいからきれいです。その辺は女性の一人客とか,名画座初心者にも入りやすい雰囲気。ただし,映画館は明治通りから一本入っているし,まわりは風俗店やらパチンコ店やら下世話な感じなんで,池袋界隈を歩いたことの無い方にはちょっと行きずらいかも(笑)

そして,魅力はなんといっても安さです(笑)。スクリーンは1つ。そこで昼間は1日2本を交互に上演していて,入れ替えないから勝手に2本立てて観られるようになっている。それで1500円はたまらないです。わりにちょっと前の映画を2本立てて上映している時もありますが,企画特集している時には,その企画を通じてやすく見られるように回数券もあったりして。

企画や映画のセレクトもバラエティに富んでいるので,定期的にサイトをチェックしたりして,行きたい映画のあたりをつけておくとよいですね。

この間は行ったときは日曜だったから,結構席が埋まってて,びっくりしましたね。若いおにーさん,おねーさんから,おじさん,おじいさんまで。こんな映画もおじいさん観ちゃうのね,とちょっと微笑ましい。こんな映画館がちゃんと残っていってほしいなぁ,なんて願うわけです。

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「東京大学のアルバート・アイラー」

昨日、仕事帰りにフラッと本屋によって思わず買いました。

副題は「東大ジャズ講義録」。

私この手の音楽関連の書籍って、生まれてこの方買ったことがないんですがね。
それでも今まで馴染みのジャンルっていつの間にかそれなりに歴史とか、この辺がメジャーラインとかなんとなく理解していて、特に読んでみたい、という欲求もなかったし。

小さい頃からなんとなく近くにあって、でもよく知らなかったのがジャズ、というジャンルでした。で、昨年くらいから、ちゃんと聴きたいな、なんて。たまたまBlue Note Tokyoに誘って頂くチャンスもあったし。そんな風に潜在的には思っている所に、たまたまであったのがこの本です。

正直、面白いですね。トークが軽快なのもありますが(笑)。東大でジャズかけながら講義、ってのをやってる側も楽しんでる感じだし(笑)。写真も映画も好きだけど、最初から本広げてうんちく勉強してきたタイプではないんで、原曲を知らずに本を読んでいる姿は自分の中ではかなりイレギュラーな感じですが(笑)。取扱説明書とかマニュアルとかまず読まない人だし。

読んでみて。まず、普通に読み物として面白い。で、出てくるアーティストとか順に聴いてくとなるほどと思える。ただ、出てくる古い音源はレコードだったりするんで、たぶんうちでは聴けないし、もしかしてそもそも手に入りずらいのもあるかも知れないんですが。そのアーティストについて知るだけでも面白いですよね。面白いと思うと勉強は好きだし、得意なんで(笑)たぶん、1月後くらいにはかなりハマって攻めてる気がします。

まぁ、そんなわけで、こういうのも面白いですね。

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東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・歴史編
Book 東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・歴史編

著者:菊地 成孔,大谷 能生

販売元:メディア総合研究所

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2006年4月 4日 (火)

「PLUTO」

なんだかやたら浦沢直樹ばかり読んでいるみたいですが。

でもね、面白いものは面白い。

3巻出たんで読みました。だんだん謎が見えてきましたね。見えてきたら次の謎が生まれるんで全然分かんないんですけど(笑)。

この人はうまいですよね。人間の正の部分と負の部分を描くのが。愛情のような人間のポジティブな情動と、憎しみのようなネガティブな情動、そのどちらもうまく描かれているのが良い。人間って、どちらも併せ持つものなので。そして、ポジティブな情動が非常に切なく描かれるのが、安易でなく説得力がある部分なのかなぁ、と思っています。


しかし、連載中のマンガを読むのは嫌いです。次を待つのが歯がゆくて。う〜ん。出たばかりなのになんですが、早く先が出てほしいものです。




PLUTO 3―鉄腕アトム「地上最大のロボット」より (3)


Book

PLUTO 3―鉄腕アトム「地上最大のロボット」より (3)


著者:浦沢 直樹,手塚 治虫

販売元:小学館

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「モーターサイクルダイアリーズ」

「23歳の医学生エルネストは、親友アルベルトとともに中古のおんぼろバイクに駆(の)って南米大陸を縦断する冒険の旅に出る。それは金も、泊まるあてもなく、好奇心のままに10,000キロを走破する無鉄砲な計画だった。喘息もちなくせに恐れを知らないエルネストは、美しい茶褐色の瞳で出会うすべての人々を魅了する。そんな彼を支えるアルベルト。冒険心、情熱的な魂、旅を愛する心でつながれた二人のゆるぎない友情。心をふれあったすべての人に、惜しみない愛を捧げた、エルネストの瞳に映る南米大陸の様々な風景。その記憶が彼の未来を変えた。」

伝説の革命家エルネスト・チェ・ゲバラの若き日の旅路を描く青春映画です。

なんていうかね。素直に見たらいい映画だと思います。

淡々としているんですね。一つ一つのエピソードの描き方が。よくこんな壮大な旅をこんなおんぼろバイクで走り出したもんだ、と思うほどの距離なわけですが、その分、沢山の山や川を超え、沢山の街で様々な人に出会う。その一期一会を過剰に盛り上げることなく淡々と描いていく。途中、モノクロ写真のような静止画が出てきて、その出会いを印象づけるんですが、それは最初は単独の1枚の作品なんですよ。それが、次第に写真の枚数が増えていき、物語が生まれて、旅の意味が見えてくる。

旅ってそんなもんだと思うんですよ。少なくとも私にとっては。最初の街も面白い、次の街も面白い、そうしているうちになんだか急にその旅の自分なりのテーマが見えてくる瞬間があったりする。それは2週間の旅の最後の数日に見えてきたり、4、5日しかない短い行程の真ん中くらいで急に「あ!この旅はこれに出会いに来たんだ!」って分かったり。様々なんですが。

このロードムービー。景色も美しい。でも確実なのはこれはやはり真っ直ぐな青年が人々と出会い、革命家という人生の萌芽が生まれた、それがメインテーマでだということでしょう。初めは真っ直ぐで不器用だった青年が、だんだんちょっとずるいこともできるように、たくましくなってくる。そうしているうちに貧しい人々とアンデスで出会う。この辺りから青年の顔つきはけわしいものになってくる。写真は増えていく。出会った貧しい人たちの写真が増えて行く。

そしてたどり着いたアマゾン川流域のハンセン病療養所。医療スタッフと修道女たちによって運営されているこの療養所は河を隔てて、スタッフと患者が別々に住み、スタッフが患者に触れるときには手袋をしなければならない決まり。欺瞞に満ちた独善的な処遇の行われる療養所(もちろん言うまでもありませんが、ハンセン病の感染力や発病力は非常に弱く、日常生活で感染する可能性はほとんどありません)。その患者とスタッフの壁を壊して行く二人。最後にわたり切ったアマゾン川の対岸には新しい世界が開けていたように見えました。印象的だったのはあれほど決まりに厳格で独善的だった修道院長までもが、最後はその隔たりが隠喩的に壊された瞬間を喜んでいたこと。

「全ての人々のために」

一人の人間の生きる軸が生まれていくのを美しい映像と、人々の生々しい姿で綴るロードムービー。静かで淡々としているけれど、最後は胸が熱くなる感動作です。

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モーターサイクル・ダイアリーズ 通常版
DVD モーターサイクル・ダイアリーズ 通常版

販売元:アミューズソフトエンタテインメント

発売日:2005/05/27

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2006年4月 3日 (月)

「メゾン・ド・ヒミコ」

「ゲイ用老人ホームを営む、絶縁状態だった父の恋人(もちろん男性)が自分を迎えにくる」

そんな不思議なオープニングから始まる映画です。監督は「ジョゼと虎と魚たち」の犬童一心監督。

心が温かくなる作品ですね。なんというのだろう。この監督の持ち味なんでしょうかね。切なくて、どこか儚くて、でも人情味があって温かい。おかしな乙女チックな衣装を着ているゲイのおじさんやおじいさんまでも、愛しく思えました。(って、これは私だけかも)

「あなたのこと好きよ」

その一言の温かさがたまらなかった。

作品には「ゲイ」ということ、プラス「老人」、という2つの大きなテーマ(そして家族の問題もかしら)が入っているのだけれど、大きなテーマに押されすぎない作品ですね。そうした状況にある人たちを優しい目で、人として描いていると思います。テーマとして描くのではなく、人として描いている、そんな温かさを感じました。

そして、私は映画の持っている力はそんな所にあるのではないかと常々思っています。社会問題は「問題」として机の上にあるんじゃなくて、人の生活の中にあるものだから。控えめに、温かな視点で人情味あふれて描かれたこの作品はなんだか、そんな映画の持っている力を感じる作品でもありました。

それと!オダギリジョー、やばいですね。かっこよすぎ。見ていてドキドキするほど、セクシーでしたぁ。時折、「これはオダギリジョーを描くための映画か??」と錯覚するほどでした(笑)

ただねー。うーん。柴咲コウの演技が私はいまいち好きじゃないです。この作品としては悪くないのだけれど、こないだみた県庁の星と一緒だなー、って。キャラが強いのかな?うん、それは気になりましたね。

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「空中庭園」

「何事も包み隠さず、タブーを作らず」
そんな何だか作り物で嘘みたいなルールを作った女性の家族の物語です。そんな嘘みたいなルールで理想の家庭を必死に作ろうとしている。自分の人生をかけて。それが痛いほど伝わってくる。張り付いたような作り物の笑顔を浮かべて、おもちゃみたいなルールで儚い空中庭園を作り上げようとしている、その女の心情をよく描いた作品だと思います。

「やり直して、また繰り返して」

そんなキレイごとのルールで幸せな家庭ができるわけもなく、次第に家庭は崩壊していく・・・・かのようにみえる。けれど、主人公の気づかぬところで家族はちゃんと家族だった、崩壊しかけたかのように見えた家族はちゃんと家族で、再生するのですね。それがこの映画のもう一つの醍醐味ではないかと思います。空中庭園は儚いようで、案外そうでもなかった。

見えている部分は一見学芸会のような、ままごとのようなキレイごと。それぞれ腹の中にあれこれ溜めていて、「溜めているのだろう」という事実だけをチラチラと見せながら、主人公の目線で見る世界を中心にして話は進んでいきます。

「思い込んでると、本当のことが見えない」

エンディングまで、ストーリーは基本的に彼女の主観的世界で進んでいく。思い込み。それがエンディングでひっくり返されるんですね。それが家族の再生。彼女の思った通りではなかったけれど、家族はやはり家族だったのです。

細かい点まで見たら100点満点の映画ではないけれど、私は好きです。一人の女の人生かけた計画と、家族という繋がりの不思議。
一人一人、私たちはもちろん、主観的な世界を生きているのだけれど、その主観的な世界は時に重なり、時にまったく乖離し、それでも私たちは人とともに生きている。そしてその繋がりのもっとも不思議な形が家族という存在かも知れませんね。

・・・・・・・・・・・・・
今日、この映画を観たのは、何かの「ご縁」かもしれません。
多分、私は今日、この映画に出会いたかったんだと思います。

・・・・気づけば、明日は母の誕生日です。

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空中庭園 通常版
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発売日:2006/05/26

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2006年4月 2日 (日)

MONSTER

本日、浦沢直樹"MONSTER"全巻大人買いしました。

で、読み続けること7時間。

・・・・・・・全巻読破。

面白かった〜!!

浦沢直樹。いやはや。ここまで来ると天才の域ですよね、もう。って、うちの妹(漫画家)はよく「浦沢直樹は天才だよね」というのですが。

人物の作り方というか、一人一人のキャラクターがよく生きている。それぞれの人間がそれぞれの立場で思いで、登場する。そこからストーリーが紡がれていくのがいいですね。人から人へ、謎が少しずつ見えていったり、深まっていったり。
で、ストーリー。正直サイコサスペンスとか、サイコスリラーとか言われる類いのものは、結構あらがみえてしまうというか、まあ一応心理学が専門なもんで、色々斜めにみちゃったりするのですが、これはひっかからずに一気に読めましたね。敢えて言うなら心理学者と精神分析医の心理療法が何してるんだろう?と思ったシーンがあったくらいで(笑)。メインのテーマは違和感なく読めたし、「安易じゃないな」という感じがしました。映画なんかでサイコサスペンスとか見ると、なんか妙な専門用語が出てきて、その専門用語なんてたいしたもんじゃないのに、その言葉とか概念にたよりすぎて、その概念を知っている人間が見ると、ひどく内容がないものになっていたりもすることがあります。まぁ、その概念からインスパイアされて出来た作品なのでしょうが、その概念以上に作品になっていない、という。この作品では、その「安易さ」みたいなのがなかったですね。最後までストーリーで読ませてくれた、というのが良かった。
そして、構成。色々な人物の視点や動きから、物語が進んでいって、少しずつ謎が解けていって、1つの場所に収束していく展開は見事です。これだけ長い時間かけて少しずつ連載で書いていって、最後にここに行き着くのはすごいですよね。

まぁ、そんなわけで全てを忘れて集中した7時間。あっという間の楽しい時間でした!





Monster (18)


Book

Monster (18)


著者:浦沢 直樹

販売元:小学館

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